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岡崎 W杯最終予選開幕弾で50号だ!新境地ミドル決める!

[ 2016年8月30日 05:30 ]

サッカーバレーで汗を流す(左から)本田、岡崎、長谷部

日本代表合宿2日目

 大台到達へ、照準を定めた。日本代表は9月1日のUAE戦(埼玉)で開幕する18年W杯ロシア大会アジア最終予選に向け、29日に埼玉県内で合宿を行った。FW岡崎慎司(30=レスター)とFW本田圭佑(30=ACミラン)らがこの日からチームに合流。岡崎は王手をかけている日本人3人目の国際Aマッチ50得点に意欲を示し、節目のゴールでチームを白星発進に導く決意を示した。

 特別なゴールで6大会連続のW杯切符を手繰り寄せる。合流初日の岡崎はかかとに日の丸が入ったスパイクでグラウンドに登場し、サッカーバレーなどの別メニューで汗を流した。現在、国際Aマッチ通算102試合で49得点。あと1点で釜本邦茂、三浦知良に続いて日本人3人目の「50」に達する。ストライカーは「もちろんそれ(50得点)は頭の中で意識している」と話し「先制ゴールというのを意識してやっていきたい」と続けた。

 ゴールをもぎ取るための秘策もある。レスターで今季開幕に向けたキャンプに入る前から、ミドルシュートの練習に取り組んできた。現在も続け、週2回ほど練習後に50本。27日のスウォンジー戦ではGKの好セーブに阻まれたが、前半44分にペナルティーエリア手前から右足でミドルシュートを放った。「今までにない引き出しを少し見せられた」。前線からの献身的な守備や裏への抜け出しに加え、新しい武器でネットを揺らしたい。

 ハリルジャパンはW杯予選でペナルティーエリア外からのシュート率が29・3%にとどまり、得点率も12・5%。10年W杯南アフリカ大会に出場した岡田監督の時代にはシュート率51・2%、得点率31・8%を記録していた。プレーの幅を広げる岡崎のニュースタイルは、現在のチームの欠落部分を補い、日本に対して守備を固めてくるアジア勢への対策にもなる。

 リオデジャネイロ五輪で1次リーグ敗退を喫した五輪代表の戦いを見て気付かされた。「(勝って)上に上がれば上がるほど応援したくなる。代表っていうのはそういうもの」。勝ち上がらなければ背を向けられる世界の舞台。W杯ではさらに厳しい反応が待つ。「俺らは(W杯に)出ないといけないし、言い訳も何もない。試合に勝って、試合に出て。自分たちでW杯(出場権)をつかんで、決勝トーナメントにいかないと」と訴えた。

 最終予選で最初に対戦するUAEは、代表デビューを飾った思い出の相手だ。08年10月9日、試合3日前に飼い犬に右足中指をかまれて3針縫う裂傷を負いながら先発し、FW巻と交代する後半37分まで走り回った。試合後は「ゴールを決めないと」と反省していた22歳は、今や代表のエース格に成長。「今の自分の状態は良いし、何をしないといけないかも整理している」。史上3人目の50得点を決めて日本のレジェンドになるためではない。シンプルに、貪欲に、ゴールへ、W杯へ向かう。

 ▼14年W杯アジア最終予選初戦 ザッケローニ監督の下、12年6月3日に埼玉でオマーンに3―0と快勝発進。右膝半月板手術など度重なるケガを乗り越えた本田が前半11分に長友の左クロスを左足ボレーで合わせ先制点。後半6分に香川のアシストから前田が追加点を挙げると、その3分後に岡崎が国際Aマッチ通算28ゴール目をマーク。高木琢也を抜き日本歴代単独4位に浮上した。

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