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またも露呈したOA選手の差…光明は“センス抜群”同点弾の21歳中島

[ 2016年8月8日 14:59 ]

<日本・コロンビア>身を挺してボールを守るFW興梠

リオ五輪男子サッカー・1次リーグB組 日本2―2コロンビア

(8月7日 マナウス)
 リオデジャネイロ五輪のサッカー男子は7日(日本時間8日)、1次リーグ第2戦が行われ、初戦を落としたB組の日本はコロンビアと2―2で引き分け。通算1分け1敗の勝ち点1で決勝トーナメント進出へ望みをつないだ。

 スポニチ本紙評論家の川本治氏(64)は、初戦に続いて第2戦でも24歳以上のオーバーエージ(OA)枠で選出された選手の差が出たと指摘する。「興梠とグティエレスの存在感が全然違う。グティエレスは先制点を決めてリードした後は引いてボールを受け、パスを供給したりタメをつくったりしていたが、興梠はそういう意味での貢献をしていない。本人も仕事していないと思っているだろう」。

 また、同じくOA選手の藤春についても言及。前半34分に興梠の左クロスをファーサイドでフリーで受けながらヘディングシュートを外した場面については「サイドバックだし、自分が右にいて左からのクロスを受けるのはこれまでのサッカー人生であまり経験がなかったのでないか。左から来たボールは左隅を狙って打てば入る可能性が高いのだが、右に打ってしまった」と多少同情的。だが、後半20分に痛恨のオウンゴールを犯したシーンについては「あれはお粗末だった。おそらくクリアしようか止めようか迷っているうちに当たっちゃったという感じだろう」と振り返った。

 一方で、後半29分にクロスバーに当たってからネットに吸い込まれる貴重な同点弾をロングシュートで決めた21歳の中島については「FC東京ではほとんど試合に出ていないが、サッカーをよく知っている。サッカーセンスが高い。ボールが渡ったら何かをしようとするし、同点シュートの場面では相手GKのポジションをよく見ていた。止める、蹴るというサッカー選手としてのベースがしっかりしているし、相手をかわせる」と絶賛。「もっと色々な意味で強さが出てくれば、その上も狙える」と条件付きながら将来的なA代表入りにも期待を寄せた。

 ◇川本 治(かわもと・おさむ)1952年(昭27)5月1日、北海道釧路市生まれの64歳。室蘭清水ヶ丘高校2年までGKを務め、中央大進学後以降はFWに転向。古河電工(現J2千葉)では9シーズンに渡ってプレーし、引退後はコーチ、監督、強化部長など要職を歴任した。現在は日本代表戦のほか、カテゴリーを問わずスタジアムに数多く足を運び、誠実な人柄で選手や関係者からの信頼も厚い。

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2016年8月8日のニュース