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久保3戦だけ参戦?ヤングボーイズ側が譲歩…本人は参加へ強い思い

[ 2016年7月31日 08:00 ]

五輪をめぐりクラブとの綱引きが続くFW久保

 サッカーのリオデジャネイロ五輪代表FW久保裕也(22=ヤングボーイズ)の本大会参加に望みが出てきた。必要な戦力と考えるクラブ側が派遣拒否の姿勢を示していたが、日本サッカー協会との交渉に応じ、態度を軟化。参加の可否について31日に再協議することになった。1次リーグ第2戦からの途中合流など、あらゆる可能性を模索しながら日本協会が交渉を続けることになった。

 スイスでヤングボーイズ側と交渉をしていた霜田技術委員が、29日にチームに戻って報道陣に対応。「条件次第では派遣に協力する、というところまでは差し戻してもらいました。久保が五輪に出る可能性が少し復活した」と話し、31日に再協議することを明かした。

 負傷者が相次ぎ、久保を必要な戦力として考えるクラブ側が派遣拒否を27日に公式サイトで表明。今回の五輪では各国協会がクラブに招集を強制できないため、一度は望みが絶たれたかと思われたが、クラブ側が霜田氏との交渉に応じて態度を軟化。30日のスイスリーグ・ルガノ戦を控え、負傷者などのチーム状況を踏まえながら「もう一度、話し合いましょう」と歩み寄る姿勢を示した。

 報告を受けた手倉森誠監督は「悩みに悩み抜いて絞ったメンバー。やっぱり俺の気持ちは(久保)裕也を待ちたい」と語った。再協議の際の焦点となるのが、招集の可否に加えて合流のタイミングで「いろんな可能性がある中で、向こうがどこから出してくれるか。それらも踏まえて判断する」と霜田氏。久保が8月3日の欧州CL予選3回戦第2戦シャフタル・ドネツク戦に出場することになれば、久保は同7日の1次リーグ第2戦コロンビア戦からの合流になる見通し。また、欧州CL予選で勝ち上がった場合や欧州リーグに回った場合は16~18日にプレーオフ第1戦が行われる。そこで再びクラブに呼び戻されることになれば、久保にとって13日の準々決勝が五輪で最後の試合になる可能性もある。

 スイスで久保とも話し合った霜田氏によれば、本人は五輪参加への強い思いがあるという。招集の可否、試合数限定の参加でも久保に懸けるのか。本大会開幕が迫る中、綱引きの行方が注目される。

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2016年7月31日のニュース