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岩波 4日から完全合流「積み重ねてきたことが評価された」

[ 2016年7月2日 06:30 ]

地球儀のブラジル…と思いきや大西洋を指さす岩波

リオ五輪代表メンバー発表

 DF岩波拓也(22=神戸)は、5月21日のトゥーロン国際大会パラグアイ戦で、左膝内側側副じん帯損傷を負い長期離脱。いまだ実戦復帰は果たしていないが、手倉森誠監督(48)から信頼を寄せられるセンターバックが、ブラジル行きの切符を手にした。

 生き残った。まだ戦列に戻っていない岩波が、リオ五輪へと臨む本大会メンバー18人に滑り込んだ。5月21日の左膝内側側副じん帯損傷を負い、全治6週間の診断。ブラジルのピッチに立つため、懸命にリハビリに取り組んできたセンターバックに吉報が届いた。

 「ホッとしたのが正直なところ。今まで積み重ねてきたものが、最後は評価されたのかなと思います」

 安どの思いが胸にあふれた。6月29日のU―23南アフリカ戦で、手倉森ジャパンは4―1の快勝。立ち上げから招集されてきた22歳は、躍動する仲間の姿をテレビで見て複雑な心境になった。深夜、神戸の安本常務取締役のもとへメールを送った。「俺、大丈夫ですかね?」。落選を覚悟していた。

 ただ、あきらめることだけはしなかった。ケガを負ってから41日。不安と戦いながら、自分の名前が呼ばれることを信じて1日1日を過ごしてきた。先輩の元日本代表DF伊野波にリハビリの個人トレーナーを紹介されれば、オフを返上して駆けつけた。神戸でプロになったときに打ち立てたのが「ヴィッセルで初めての五輪選手になる」という目標。それを現実のものとした。

 「(1次リーグは)厳しい3連戦だし、必ず(出場の)チャンスは来ると思う。前回は4位で、それ以上の結果を出さないと評価されない。メダルが目標になる」

 1日でリハビリのメニューを終え、週明けの4日から全体練習に完全合流する予定。実戦に関しては「9日の鳥栖戦(ノエスタ)で復帰したい」と意欲を示した。五輪への切符をつかんだのは通過点。今度は1日も早く試合勘を戻していく。

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2016年7月2日のニュース