×

ハリル監督 代表国内組に喝「Jがバイクなら欧州はフェラーリ」

[ 2016年5月27日 05:30 ]

キリン杯のメンバーを発表する日本代表のハリルホジッチ監督

 6月のキリン杯に臨む日本代表25選手が26日、発表された。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は初招集のMF小林祐希(24=磐田)ら国内組から14人を選出したが、ACLで8強に1チームも残れなかったJリーグ勢をめった斬り。ダメ出しを連発して奮起を促した。既に欧州組は東京近郊で合宿中で、全体合宿は30日に愛知県内でスタートする。

【日本代表メンバー 日程&結果 ACL決勝トーナメント】

 メンバー発表会見とは思えない過激な発言が続いた。ハリルホジッチ監督がJリーグに対してダメ出しを連発。ACLでJクラブ勢が早々と敗退したことに危機感を抱き「ACL準々決勝に日本のチームが1つも存在していない。日本のフットボールは本当にデリケートな時期にきている。ここに呼ぶ選手にも全く満足していない。選ばれたのはギリギリ。Jリーグと欧州の試合は全く違う世界。戦う意識、プレーのスピードはバイクとフェラーリの違いがある」とこき下ろした。

 ここ数年、若手が伸び悩んでいることにも苦言を呈した。今回初招集した大島は23歳、小林祐は24歳で、最年少の浅野も21歳。10代の選手は一人もいない。指揮官は「イングランドでは18歳の選手が代表に選ばれるが、日本では不可能」と断言し「本田、香川が海外に行き、最近5年は2人を超える選手が出ていない。その結果、アジア杯、W杯がどういう結果になったか」と指摘。下の世代からの突き上げがないことを、15年アジア杯8強敗退、14年W杯1次リーグ敗退の要因に挙げた。

 マイナス要素ばかりを口にしたが、初の欧州勢との対戦となるキリン杯の言い訳にはしない。ブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、デンマークと強豪ぞろいだが「大きなことを成し遂げるために準備をする」と意欲的。会見場に飾られたトロフィーを横目に「日本協会のショーウインドーに美しいトロフィーを飾りたい。たくさん空きがあると聞いていますので」と皮肉交じりに優勝を宣言した。

 Jリーグから反発を受けかねない会見だったが、日本サッカーを本気で変えようと思っているからこそ。18年W杯ロシア大会で結果を出すため、衝突を恐れずに我が道を突き進む。

続きを表示

この記事のフォト

2016年5月27日のニュース