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鹿島・伊東、なるか五輪代表“滑り込み選出” 中田氏からの意外な言葉

[ 2016年5月6日 09:35 ]

五輪代表入りを狙う鹿島・伊東

 鹿島のDF伊東幸敏(22)がリオデジャネイロ五輪への“滑り込み選出”を虎視眈々と狙っている。1月のアジア最終予選では選外となったが、4月に静岡で行われたU―23日本代表候補合宿に追加招集され、右サイドバック(SB)として精度の高いクロスを入れるなど、アピールした。6日には11日に行われるガーナA代表との強化試合のメンバーが発表されるが、選出されるのか注目だ。

 今季序盤は所属の鹿島でリーグ戦の出場機会を得られなかった。それでも前向きにトレーニングを重ねてきた。リオ五輪アジア最終予選では自身のいないチームがアジア制覇を成し遂げ、五輪切符も獲得した。「正直、悔しさしかなかった」という伊東だが、クラブOBである元日本代表DF中田浩二氏からは意外な言葉を投げかけられた。「五輪に出るチャンスがなくならなくて良かったな」。昨季までは出場機会を得られないとネガティブになることが多かったが、先輩の言葉に救われた。それをきっかけにポジティブに物事をとらえるようになった。オフには複数のクラブから獲得のオファーが届いたが「逃げたくない」と、残留を決断した。

 前向きに練習を積んできた結果、左SBのDF山本がケガをし、右SBのDF西が左に回ったからとは言え、最近2試合は先発出場を果たしている。昨季は山本の欠場時に右は西、左は本来センターバックの日本代表DF昌子が入ることもあり、当時から考えれば格段の進歩。今季初先発となった4月30日の大宮戦後、「まだまだできると信じている」と、話した伊東。五輪本大会まで100日を切ったが、さらなる上積みを目指している。ブラジルのピッチを踏むために。(記者コラム・黒野 有仁)

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2016年5月6日のニュース