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鹿島DF植田、故郷熊本思い涙で30秒絶句 勝利届ける「それしかない」

[ 2016年4月16日 18:35 ]

<湘南・鹿島>試合後、涙を流しながらインタビューに応じる鹿島・植田

明治安田生命J1第1S第7節第2日 鹿島3―0湘南

(4月16日 BMWス)
 熊本県宇土市出身のU―23日本代表DF植田直通(21=鹿島)が、故郷を思い涙した。

 敵地で湘南に勝利を収めてのインタビュー。守備の要として随所で体を張り、完封勝利を飾ったことは誇らしい。だが、「ゼロで抑えられて勝てたことは良かったですけど…」と切り出した当初から言葉は途切れがちだった。

 そして、「本当にきょうは…絶対勝ってやろうっていう気持ちで戦っていたので…勝てて良かったです」と話すうちに涙があふれ出し、インタビュアーから「きょうは特別な思いでのプレーだったと思います。胸の内を聞かせて下さい」と声をかけられると、こらえ切れなくなった。鼻をすすり、目元をぬぐうと、そのまま30秒近く絶句。「サッカーで勇気づけよう、そんな思いですよね?」との問いかけに、「僕にはもう、それしかないんで…頑張ります」と何とか言葉を絞り出すと、大粒の涙が頬を伝った。

 「植田本人もつらいと思う」と胸中を思いやった石井正忠監督(49)。プレーに集中するのが難しい状況の中で全力を出し切り、完封勝利を飾った愛弟子を「サッカーを通して地元の皆さんに元気になってもらいたいということで、本当に植田らしい、しっかりとした守備を90分やってくれたなと思います」と評価した。

 植田は地元・熊本の名門・大津高校出身で、高校サッカーで活躍した後の2013年に鹿島入り。昨年、日本代表に初選出され、48年ぶりのメダル獲得を狙う今夏のリオデジャネイロ五輪ではU―23日本代表の守備の要としても期待されている。

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2016年4月16日のニュース