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リオ五輪は“死の組”も手倉森監督「突破できれば頂点登れる」

[ 2016年4月15日 05:30 ]

リオ五輪で48年ぶりのメダル獲得を狙うU―23日本代表の手倉森監督

 リオデジャネイロ五輪サッカーの男女1次リーグ組み合わせ抽選が14日、リオデジャネイロのマラカナン競技場で行われ、6大会連続10度目の出場となるU―23日本代表は、ナイジェリア、コロンビア、スウェーデンと強敵がそろう“死の組”に入った。8月4日(日本時間5日)の初戦でアフリカ王者のナイジェリア、7日(同8日)にコロンビアと北部マナウスで対戦し、10日(同11日)には2600キロ離れた東部サルバドルで欧州王者のスウェーデンと対戦する。難敵、暑さ、移動という三重苦をはね返し、48年ぶりの表彰台を狙う。

【リオ五輪1次リーグB組 U―23日本代表日程】

 最も厳しい組に入った。国内で抽選結果を伝え聞いた手倉森監督は、協会を通じて「死の組もなければ、楽なグループもないという印象。日本にとっては良い組。ここを突破できれば“てっぺん”まで登っていけそうな可能性を感じる」と強気にコメントした。しかし、裏を返せばそれほどレベルが高いと言える。

 初戦で対戦するナイジェリアは昨年のU―23アフリカ選手権で優勝。同大会で得点王に輝いたMFオグヘネカロらが中心となる。13、15年のU―17W杯でも優勝しており、若手の逸材が多いことで知られる。13年大会でMVPを獲得した1メートル87の大型FWイヘアナチョは今季、マンチェスターCで20試合に出場し3得点。既に“飛び級”でA代表にも選出された経験がある。3月には敵地での親善試合でブラジルを1―0で破るなどチーム力も高い。日本は過去に68年メキシコ大会1次リーグ初戦で3―1で勝っているが、その後、ブラジルを倒し“マイアミの奇跡”を起こした96年アトランタ五輪では0―2で敗戦。08年北京五輪でも1―2で敗れた。

 1次リーグ最終戦で対戦するスウェーデンは昨年のU―21欧州選手権で優勝。手倉森監督は「ポルトガルが一番強いと思う」と話していたが、そのポルトガルを決勝でPK戦の末に撃破した強豪だ。世界的ビッグネームであるパリSGのFWイブラヒモビッチは昨年6月、母国が五輪出場を決めた際、「状況によるが、もし可能であるならば(五輪に)出たい」と、24歳以上のオーバーエージ枠での出場に意欲を示している。6月開幕の欧州選手権も控えており、同国協会の判断次第となるが、対戦するとなれば大きな壁として立ちはだかることは間違いない。

 第2戦で戦うコロンビアは、A代表が14年のW杯ブラジル大会で敗れており“再戦”となる。米国との大陸間プレーオフから勝ち上がり、最後に本大会出場を決めた国だが、RマドリードのMFハメス・ロドリゲスらコンスタントに世界レベルのプレーヤーを輩出しており、侮れない。

 気の抜けない強豪との中2日での3連戦。さらに1次リーグを突破しても2位通過なら準々決勝ではA組の1位通過が予想される開催国・ブラジルと対戦する可能性が高い。48年ぶりのメダル獲得を目指す手倉森ジャパンがイバラの道に挑む。

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2016年4月15日のニュース