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俊輔FK弾!!自身の最多記録更新22点目 中沢べた褒め

[ 2016年4月3日 05:30 ]

<G大阪・横浜>祝福を受けて笑顔の中村(中央)

明治安田生命J1第1S第5節 横浜2―1G大阪

(4月2日 吹田S)
 かつての五輪戦士が躍動した。明治安田生命J1第1S第5節の7試合が2日に行われ、横浜はシドニー五輪代表のMF中村俊輔(37)が、前半40分に得意の左足で直接FKを決めるなど2点を奪い、G大阪を振り切った。中村は直接FKで通算22ゴール目を挙げ、自身のJ1歴代最多記録を更新した。また新潟はアテネ五輪代表のMF田中達也(33)が自身9年ぶりの2試合連続ゴール。FC東京でもアテネ五輪代表のFW平山相太(30)、北京五輪代表のF森重真人(28)が得点を奪うなど、元五輪組の活躍が目立った。

 蹴った瞬間、ゴールと分かる弾道だった。前半40分に得たFK。MF中村が距離25メートル、ゴール右の得意なエリアから左足を一閃(せん)。「右から3番目の頭の上を狙った。(顔を上げて)パッと見たときにはネットだった」。中村が顔を上げるとボールは既に相手の日本代表GK東口の左手をかすめ、ゴール右上に吸い込まれていた。

 プロ20年目、修正能力の高さが光る。前半11分のFKでは大量の水がまかれた後の芝に足を取られ、転倒していた。FKの名手は「1回転んでるからチャラだね」と笑う。迎えた2度目は1度目より軸足の角度を縦にし「足の裏、滑らないこと、強く蹴ること」を意識した。0―1の劣勢をはね返した一撃に凝縮された熟練の感覚と経験。中沢も「(中村)俊のFKが全て」と感嘆した。

 この日、中村は前後半でスパイクを履き替えていた。保持するスパイクは25種にも及ぶ。「気分転換。野球選手がバットを替えるようなもの」と笑うが、ピッチが広ければ「走り」に重点を、狭ければ「タッチ数」が増えることを想定しながら使い分けているという。わずか数グラムの重量や変化を察知する繊細な感覚。ピッチの水分量に瞬時に対応できたことと無縁ではない。

 後半25分、新助っ人のFWマルティノスがデビュー戦で決勝弾、同ロスタイムにはGK飯倉が相手MF遠藤のPKを止め、3連勝を飾った。「G大阪にアウェーで勝つことは価値がある」と中村。自身の持つ直接FKでのJ1最多記録を22点に伸ばし、目の前で2位のG大阪MF遠藤との差を5本に広げた。00年にシドニー五輪に出場してから16年。レジェンドの左足はさらに輝きを増している。

  ≪俊輔今季FK早くも2点目≫横浜MF中村が、前半40分に直接FKによる同点ゴール。自身が持つJ1通算直接FKゴールの最多記録を22得点に更新した。今季は3月5日の福岡戦に次いで早くも2点目。G大阪戦は01年11月、昨年7月に次いで通算3点目で、カード別では湘南戦、名古屋戦と並び最多タイとなった。

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