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【J1記者推し】川崎F・中野嘉大“秘密兵器”スルーパスで「爆発」

[ 2016年2月11日 13:10 ]

川崎F2年目の万能MF中野

 悲願のタイトルへ、若手の台頭は不可欠。その中で注目されるのが2年目のMF中野だ。GKとセンターバック以外はどこでもこなす。昨季は10試合に出場し、10月4日のG大阪戦で1得点。終盤戦は8試合連続でスタメン出場した。しかし、今季は原川や森本の加入でポジション争いはよりし烈に。技術に磨きをかけ、ポジション獲得を目指している。

 「まだ、昨年終盤のようなプレーができていない。新しい選手も入って来たし、ボールコントロールとか、もっと高めないと。昨年以上のことをしないとレギュラーにはなれない」

 細かいステップのドリブルが武器。大久保が「俺がアドバイスするように動けるようになれば、すぐ日本代表」と評価したほどだ。昨季は夏頃からベンチ入りし始め、第2ステージではMFレナトが退団した穴を埋めた。今季は今のところ控え組に回ることが多く、開幕スタメンは微妙だ。

 「昨年は試合に出たいという思いが積極性になった。今季はもっとゴールに絡みたいし、もっと前でプレーしたい。そのためには練習で示さないと」。さらなるレベルアップが必要と自覚している一方で「まだ出していない自分もある」と違うプレースタイルも秘めている。それがスルーパスだ。もともと中盤で試合を組み立てて前線にスルーパスを通すプレーが得意だった。

 年齢的にはリオ五輪の出場条件を満たしており、昨年10月には一度だけU―22日本代表候補合宿にも呼ばれた。カタールでのU―23日本代表の戦いには刺激を受けた。「並大抵のことでは自分が選ばれることはない。序盤戦で爆発しないと。今年はもっと突き抜けたい」。ひと味違うところを見せて勝負する。

 ◆中野 嘉大(なかの・よしひろ)1993年(平5)2月24日、鹿児島県生まれの22歳。佐賀東高から筑波大を経て昨季川崎F入り。ドリブルが得意で、DF車屋を視察しに行った川崎Fのスカウトの目に留まり、入団に至ったというエピソードもある。昨年10月にU―22日本代表候補合宿に参加。1メートル76、66キロ。利き足は右。

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2016年2月11日のニュース