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乾 芸術的スペイン初弾!決勝PKもゲットし地元紙大絶賛

[ 2016年1月12日 05:30 ]

エスパニョール戦の前半、先制ゴールを決め喜ぶエイバルの乾

 エイバルのMF乾貴士(27)が10日のホーム・エスパニョール戦で移籍後初ゴールを挙げた。前半15分に左サイドからミドルシュートを沈め、スペインリーグでは日本人4人目となる得点。積極的な仕掛けで2点目となったPKを獲得するなど、存在感を示した。乾の活躍で2―1の勝利を挙げたエイバルは、来季の欧州リーグ出場権圏内の6位に浮上した。

 日本のテクニシャンが衝撃の初ゴールを挙げた。前半15分、左サイドで受けるとそのままペナルティーエリア内に進入。右アウトサイドでDFのタイミングをずらすと左45度の角度から右足を振った。インフロントで巻き込んだ弾道は、GKも触れられないまま右サイドネットを射抜く絶妙な先制点。チームメートとお辞儀パフォーマンスを見せちゃめっ気たっぷりに笑った。同点の後半29分には果敢なドリブルでPKを誘発し、PKでの決勝ゴールを演出した。

 今季、フランクフルトから完全移籍で加入し、日本人の成功例が少ないとされるスペインリーグに挑戦。9月23日のレバンテ戦でデビューし、公式戦出場14試合目(リーグ戦13試合目)で待望の初ゴールとなった。城、大久保、家長に続いて日本人4人目となる同リーグでの得点。左MFとしてフル出場した乾は「本当にうれしかった。ゴールは狙い通りで蹴った瞬間入るなと思った。得点できたし、チームも勝てた。少しは貢献できたかな」と充実感を漂わせた。

 ホーム収容人員5000人程度と小規模クラブのエイバルは前半戦(19試合)を終えて6位。1部在籍2シーズンで最高位まで順位を上げた。スペイン紙マルカの電子版は「スペインに来てから最高のパフォーマンス。エイバル史上最高となった前半戦終了時の勝ち点を30に押し上げた」と報じ、アス紙も電子版で「日本人の乾が凄いゴール。PKを誘って勝ち点3をチームに与えた」と賛辞を贈った。

 移籍後は日本代表からの招集はないが、憧れの地での生活にも慣れ「やっぱり来てよかった」とうなずいた。「きょうのようなパフォーマンスを続けること。これで終わりでは意味がない」。スペインで成長を遂げるアタッカーの活躍は、ハリルジャパンにとっても吉報となった。

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2016年1月12日のニュース