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広島“底力”2発初戦突破!CSベンチ外の皆川が先制弾

[ 2015年12月11日 05:30 ]

<広島・オークランド>先制ゴールを決める広島・皆川(右)

 クラブW杯に開催国枠で出場したJ1覇者の広島が開幕戦となった1回戦でオセアニア王者オークランドを2―0で破った。前半9分にFW皆川佑介(24)が先制点。後半25分にDF塩谷司(27)が追加点を挙げ、主力温存や負傷者続出の中でJ1王者の底力を見せつけた。広島は13日の準々決勝でアフリカ王者マゼンベと戦う。クラブ世界一を争うクラブW杯は日本では3年ぶりの開催で、欧州王者バルセロナや南米王者リバープレートなど7チームが出場。決勝は20日に横浜国際総合競技場で行われる。

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 Jリーグ・チャンピオンシップ(CS)でベンチ外だった男が、世界の舞台で大仕事をやってのけた。前半9分、右ショートCKからMF野津田が左足シュートを放つとGKがパンチングミス。こぼれ球に反応した皆川が右足で先制弾を決めた。「常に狙っていた。試合に出たくてウズウズしていた」。今季リーグ戦は途中出場5試合で不発に終わった長身FW。11月28日に生まれた第1子の誕生も祝う決勝弾で広島に勝利を呼び込んだ。

 皆川を含め、森保監督は5日のCS決勝第2戦・G大阪戦から先発メンバーを6人変更。過密日程を考慮した上での大胆な采配だったが、指揮官は常に「2チーム分の戦力がある」と言ってきた。選手層の充実にこだわるきっかけとなったのがACL。13年は1次リーグ、14年は決勝トーナメント1回戦で敗退した。若い選手を積極的に起用したことから「ベストメンバーなのか」との批判を浴びた。送り出した選手に自信はあったが、結果はついてこなかった。

 1~2月のキャンプでは過去にない厳しさを持って戦力の底上げを図った。実際に今季のリーグ戦以外は大幅に先発を入れ替えて臨み、ナビスコ杯で予選リーグ3位、天皇杯は準々決勝に勝ち残っている。その天皇杯で3戦連発とアピールしてきたのが、昨季アギーレジャパンで日本代表に初選出されながら、今季苦しんできた皆川だった。

 後半25分のDF塩谷の追加点もあり2―0で1回戦を突破。エースFW佐藤らの温存にも成功した。「総合力で勝って次のステージに行こうと思っていた。シーズン中にやってきたことを世界の舞台で出せた」と指揮官。準々決勝で戦うのはアフリカ王者マゼンベ。中2日という厳しい日程を乗り越え、クラブ史上初の世界4強への道を切り開く。

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