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名古屋“クビ”のDF佐藤 追加招集U22合宿で就活アピール

[ 2015年11月25日 05:30 ]

U―22日本代表候補合宿で山中(右)と競り合う佐藤

 来年1月にリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(1月12日、カタール)を控えるU―22日本代表候補の神奈川合宿が24日に行われ、追加招集のメンバーを加えた25人で練習を行った。この日、合流したDF佐藤和樹(22=名古屋)は追加招集が発表された23日に所属する名古屋から契約満了が発表された。26日の湘南との強化試合には各クラブの強化担当者が集結する予定で、移籍オファーとカタール切符の両獲りを狙う。

 来季の所属先を決めるためにも、26日の湘南戦で佐藤のやるべきことは明確だ。「(ここにいる)誰よりも強い気持ちがある。(各クラブの)目に留まるように。自分が選べるくらい、オファーが来るように頑張りたい。成長して(名古屋を)見返したいという気持ちもある」と“就職活動”に意欲を示した。

 今季はリーグ戦1試合、わずか9分間の出場にとどまり、今月中旬に名古屋幹部から契約を更新しない方針を伝えられた。「(スクール生だった)小4から名古屋にいた。寝られないぐらい悔しくてショックでした」と振り返る。Jリーグ・U―22選抜(J―22選抜)として出場した14日のJ3山口戦は、一睡もせずに出場した。ただ、「代表に呼ばれることで、チャンスだと思ったし、ポジティブになれた」と今合宿への招集が気持ちを切り替えるきっかけになり、前向きになれた。

 手倉森監督は佐藤を招集した理由について「サイドバックに背の高い選手が欲しかった。J3で非常に良くなっている」と説明した。佐藤は「左利きの左サイドバックは、あまりいないから貴重かなと。クロスなど攻撃的なところがアピールポイント」と売り込む。

 12年のU―19アジア選手権(U―20W杯予選)に出場しており、当時からリオ五輪出場を目指してきた。J―22選抜でも高畠監督から手倉森監督の求める選手像を聞き出し、フィジカルの強さを求められていると知るや、筋力トレに励んだ。「食事もトレーニング」という意識で臨み、焼き肉を食べる時は最低でもライス大盛り3杯を食べ体重は66キロから70キロに増量した。

 昨年6月以来、2度目の手倉森ジャパン招集だが「ずっと目指してきたし“俺もいつか”と思っていた」と力を込める。代表生き残り、さらに移籍オファーをつかむため、湘南戦に臨む。

 ◆佐藤 和樹(さとう・かずき)1993年(平5)5月18日、愛知県名古屋市生まれの22歳。5歳でサッカーを始め、平針JFC、名古屋のスクールを経て名古屋U―15、U―18。高3の11年3月に2種登録。12年にトップ昇格。U―18から各年代別代表に選出され、12年に翌年のU―20W杯出場を目指すU―19アジア選手権出場。1メートル75、70キロ。利き足は左。

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