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磐田、3年ぶりJ1昇格! 伊野波に続いて小林決めた、天国に捧げる決勝弾

[ 2015年11月23日 15:55 ]

<大分・磐田>後半、伊野波のゴールを選手と喜ぶ磐田・名波監督

J2最終節 磐田2―1大分

(11月23日 大銀ド)
 J2は23日、各地で今季最終戦となる第42節の11試合が行われ、磐田が2―1で大分を下して勝ち点82とし、勝ち点で並ぶ3位・福岡を得失点差で「3」上回って2013年以来3年ぶりのJ1復帰を決めた。磐田は13試合負けなしで今季を終了し、J1復帰に花を添えた。

 前節、勝ち点79で並ばれた福岡との得失点差は試合前の時点で「5」。最終戦でともに勝利となれば、福岡には大量得点が求められるため、磐田は優位に立っていたはずだった。しかし、同時刻にキックオフとなった最終戦で、前半2分に先制した福岡とは対照的に、磐田は前節21位の大分に押し込まれ、前半を0―0で折り返し。そのまま終了すれば、6月21日の第19節以来5カ月ぶりに自動昇格圏の2位から転落し、3位でJ1昇格プレーオフに回るというまさかの幕切れになるはずだった。

 しかし、福岡が後半15分に失点を許して1―1となると、磐田は後半17分に元日本代表DF伊野波が今季初ゴールを決めて待望の先制。磐田は後半45分に追いつかれたが、直後の46分にMF小林が勝ち越しゴールを決めて突き放した。結局、福岡は4―1で逆転勝利を収めて8連勝を飾ったが、小林のゴールが決勝点となった磐田が得失点差で福岡を「3」上回り、3年ぶりのJ1昇格をもぎ取った。

 就任2年目の名波浩監督(42)は今月12日に父・元一さんが76歳で他界したばかり。伊野波は決勝ゴールを決めると、チームメートたちとともにゴール裏のサポーター席へ一目散に駆け寄り、腕から外して手に握りしめた喪章を何度も天高く突き上げた。磐田は昨年0月17日にOBの元日本代表MF奥大介さん(享年38)を交通事故で、同年11月11日には元社長の荒田忠典さん(享年81)を亡くし、その2人と親交の深かった名波監督は07年1月に母・祥江さんも64歳で亡くしている。3年ぶり、J1のあの舞台へ…。磐田を愛する天国の人たちへ、全員の力でついに昇格を届けた。
 

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