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20年東京へ五輪世代を強化 Jリーグ“育成マッチデー”計画

[ 2015年10月23日 06:00 ]

今季J3でU―22選抜の指揮を執る手倉森監督

 若手育成を課題に掲げるJリーグが、来季“育成マッチデー”を設定する計画があることが22日、分かった。公式戦出場機会の少ない若手を中心としたチーム同士で各クラブが準公式戦を行い、実戦経験を積む舞台を増やすことが目的。来季もJ3に参戦することが確実なU―22選抜を19歳以下の選手を中心に構成する方針も固めており、20年東京五輪に向けた強化を加速させる。

 来季導入の計画が浮上している“育成マッチデー”では、公式戦出場機会の少ない若手中心のチーム同士による試合を行う。23歳以下の年齢制限を設けることを基本線に、オーバーエージ枠の採用なども検討中。公式戦に近い雰囲気にするため、入場料収入を得て公式記録を出す方向で調整が進んでいる。

 育成マッチデーでは、遠征費を抑えるために近隣クラブ同士の対戦が増える可能性が高い。一方で、現時点で関東を中心に10クラブ程度が参加に前向きであることからリーグ戦形式にする案もあり、流動的な部分を残す。関係者は「最終的にどんな形になるか決まっていないが、19~23歳の選手を育てるために手を打たないといけない」と説明。Jリーグと日本協会が一体で進める育成改革の一環で、今月の強化部会や技術委員会で細部が話し合われる見通しだ。

 また、昨季からJ3に参戦しているU―22選抜が、来季は19歳以下の選手を中心に構成する方針も内定。U―19選抜に変更すれば選手が確保できない可能性があることから、チーム自体はU―22選抜で据え置く。さらに来季J3にはFC東京、G大阪、C大阪、鳥栖の4クラブのセカンドチームが参戦することが濃厚だが、各クラブにJ1にしか出場できない16人程度の「プロテクト枠」を設けることも判明。セカンドチームが、トップチームの主力の調整の場となることを防ぎ、若手育成という本来の目的を守る狙いがある。

 日本は4大会連続でU―20W杯出場を逃しており、公式戦出場機会の少ない19~23歳の育成が最重要課題。20年東京五輪も見据えて、積極的に改革を進めていく。

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2015年10月23日のニュース