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ハーフナー・マイク オランダで復活した理由 代表への思いも

[ 2015年10月20日 12:10 ]

新チームで好調のハーフナー

オランダリーグ第9節 ADOデンハーグ1―1フラーフスハップ

(10月18日)
 ADOデンハーグのFWハーフナー・マイク(28)がゴールを量産している。18日のフラーフスハップ戦で2試合ぶりの得点を挙げて、リーグ戦8試合出場で得点ランキング4位タイの6ゴール。昨年夏にフィテッセからスペイン1部コルドバに移籍したが、わずか半年で退団という挫折を経験した。HJKヘルシンキ(フィンランド)を経て1年ぶりに戻ってきたオランダで、長身ストライカーが復活した理由とは。

 オランダでよみがえったゴールへの嗅覚が発揮された一撃だった。前半41分にFWハーフナーが先制ゴール。左CKからファーに抜けてくるボールを予期していたかのように、難しいハーフバウンドをジャンプしながら右足で押し込んだ。「後半の同じ状況(CK)で決めていたら勝てた。きょうは3点取りたかったので、2点少ない」と試合後は喜びよりも反省が口を突いた。

 チームは1―1で引き分け、7戦未勝利で14位に低迷。それでもハーフナーはチーム13点のうち6点を挙げて孤軍奮闘している。HJKヘルシンキから、開幕戦直後に加入した新天地で、すぐに活躍できている理由は「いろいろと縁があって溶け込みやすかった」と明かす。

 ADOデンハーグは、GKだった父ディド氏が来日前の79~85年にプレーしたクラブ。デンハーグにはディド氏をはじめ「家族、おばあちゃん、叔母とかみんな住んでいるので、悪くないかなと思った」とトゥエンテなど、オランダの他クラブからもオファーを受けた中で、決断の後押しになった。首脳陣とも結び付きがあり、フラサー監督は小学校時代にフェイエノールトの練習に参加した時のコーチ。GKコーチのヴァンズワム氏は00~03年に磐田でプレーしていた“日本つながり”だ。

 復活に懸ける強い思いがある。昨年7月に移籍したコルドバでは5試合無得点。Rマドリードとの開幕戦など序盤は4試合連続で先発したが、監督交代などもあって構想外となり12月に契約解除となった。「スペインではいろいろあってダメになっちゃったから、また再スタート。何度でもやり直して、少しでも上のレベル(のリーグ)に行きたい」。スペイン挑戦は失敗に終わったが、オランダで満足する気はない。イングランド、ドイツ、イタリアなど、欧州主要リーグにステップアップするという野望があるからこそ「試合数と同じ数の得点が欲しい」と結果にこだわっている。

 日本代表への思いを聞かれると「1年消えていたので。また一から結果を残していくしかない。頑張ります」。“空白の1年”を埋めて、昨年10月から遠ざかっている代表に復帰するためにも、ハーフナーは良縁の地デンハーグでゴールを量産し続ける。

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2015年10月20日のニュース