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【加茂周氏分析】ボールを前に運べない…“司令塔”が必要

[ 2015年10月14日 08:30 ]

国際親善試合 日本1―1イラン

(10月13日 イラン・アザディスタジアム)
 1失点で止めたし、大崩れしたわけではない。まずまずの試合内容だったと思う。その中でいくつか課題が見つかった。

 攻撃では前方への効果的なパスが少なかった。苦しくなると後方にボールを下げてDFラインで回す。その間に相手の守備が整い攻め手がなくなるという悪循環だった。ボールを失わないことは大切だが、前に出ないことには相手を崩せない。

 ボールを前に運べない原因の一つはゲームメーカーの不在だ。ボールが足元に入る前にアイデアを持っていて、相手の隙を突く縦パスを出す遠藤保仁のような選手が今の代表にはいない。柴崎あたりが候補だが、この試合の出来では厳しい。本田は後半こそチャンスをつくり、得点につながる質の高いクロスを蹴ったが、マークされていた前半は存在感がなかった。

 守備ではセットプレーで何度も危ない場面があった。日本で高さがあるのは吉田くらい。最終予選で戦う可能性がある中国やオーストラリアには大柄な選手がいる。質の高いボールを入れられると先に触られる可能性が大きい。どうやって失点を防ぐのか。工夫していく必要がある。(元日本代表監督)

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2015年10月14日のニュース