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最終節で劇的幕切れ!日テレ逆転V呼んだ美南2発

[ 2015年9月28日 05:30 ]

レギュラーシリーズ優勝を飾り、笑顔の日テレイレブン

 なでしこリーグはレギュラーシリーズ最終節の5試合が27日に行われ、日テレが前節2位からの逆転優勝を果たした。敵地の大阪高槻戦で、なでしこジャパンの東アジア杯代表FW田中美南(21)が2得点を決めるなど6―1で圧勝。勝ち点1差で追っていたINAC神戸が引き分けたため、劇的な逆転シリーズ制覇となった。若手とDF岩清水梓(28)らベテランがかみ合い、年間優勝に弾みをつけた。年間女王を懸けたエキサイティングシリーズは10月10日に開幕する。

 ピッチ上で祈るような表情を浮かべていたイレブンに、笑顔の花が咲いた。大阪高槻を破ってから2分後、広報からINAC神戸の引き分けを聞いた日テレの選手は逆転優勝に歓喜の抱擁。主将の岩清水は「率直にうれしい」と実感を込めた。

 大一番でなでしこジャパンの次世代エース候補・田中が気を吐いた。先制からわずか3分後の前半10分、相手DFのクリアミスを拾い、右足で無人のゴールに突き刺した。「ファーストチャンスで決められたのは良かった」。4―1の同42分には、バーを叩いた有吉のシュートの跳ね返りに反応し、右足で今季12点目。後半18分に交代するまで、チーム最多のシュート4本を放った。岩清水は「(田中)美南が(チームの)2点目を早めに取ってくれたので優位に進められた」と称えた。

 田中は昨季、好不調の波が激しくわずか4得点に終わった。「波をつくらない」と目標を掲げた今季は開幕から好調をキープ。他チームで誰が得点したかを毎週チェックし、得点への意欲をかき立ててきた。レギュラーシリーズを終え、W杯メンバーだった菅沢(千葉)と並んで得点ランク首位。「チームのために得点王という結果で恩返ししたい」という21歳は、残り5試合を含めた年間成績で決まる得点女王の座へ、スパートする。

 この日はGK山下、DF清水、2得点のMF籾木と19歳が3人先発に名を連ね、先発平均年齢は23・1歳。若手の台頭に阪口は「凄く頼もしくなった」と目を細める。「エキサイティングシリーズも優勝したいという欲が出てきた。一試合一試合、決勝のつもりで大事に戦いたい」と岩清水。勢いそのままに5年ぶりの年間女王へ突き進む。

 ▽今季のなでしこリーグ 昨季に続き「レギュラーシリーズ(S)」と「エキサイティングS」に分かれる「スプリット制」を導入。エキサイティングSはレギュラーS6位までの上位リーグと下位4チームの下位リーグに分かれて戦い、上位リーグは昨季の2回戦総当たりから1回戦総当たりに変更。上位リーグに持ち越す勝ち点は1位=6、2位=5、3位=4、4位=3、5位=2、6位=1。下位リーグはレギュラーSで得た勝ち点の3分の1となる。上位リーグ1位が年間優勝。下位リーグの最下位は来季2部に降格。

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