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劣勢の中で見せた戦う姿勢 OGは「澤さんのゴールでもいい」

[ 2015年7月6日 15:38 ]

<日本・米国>GKソロと競り合う澤(AP)

サッカー女子W杯カナダ大会決勝 日本2―5米国

(7月5日 バンクーバー)
 序盤の大量失点が響いて連覇を逃したなでしこジャパン。劣勢の中でも決して下を向くことなく、見る者を熱くするプレーを数多く見せてくれた。かつて代表MFとして2度のW杯に出場した小林弥生さん(33=日テレ・ベレーザ育成組織アシスタントコーチ)は、光った場面としてMF宮間の抱負な運動量とMF澤の最後まであきらめない姿勢を挙げる。

 プレーだけでなく、そのキャプテンシーでチームを引っ張り続けた宮間。この日も最後の最後まで走っては、全力でカバーに向かい、プレッシャーをかけてはボールを奪いに行った。「そんな中でもキックの精度は決して衰えなかった。点を取りに行くという意思を姿で見せてくれました」

 最後のW杯となった澤にも賛辞を惜しまない。0-4の前半33分、「理想としていた展開ではない中」(小林さん)での途中出場。「みんなを落ち着かせて、1点を取りに行く態勢を作り出した」と指摘する。ライバルで親友の米国FWワンバックとのマッチアップではイエローカードを覚悟で果敢にチャージに行くなど、何度もスライディングで攻撃の芽を摘んだ。オウンゴールながら手にした2点目は澤とDFジョンストンがゴール前で競り合った末に生まれたもの。「球際の強さ、ゴールへの貪欲さ。あのオウンゴールは澤さんのゴールでもいいのではと思う」と力を込める。

 FW大儀見が見せた反撃の1発も「まだ可能性があることを示してくれた1点だった」。2大会連続で決勝に進出、1勝23敗6分けと対戦成績では圧倒されているライバルに対し、多くの好機を作り、シュート数でも引けを取らなかった。「下を向いていた選手がいなかった。試合には勝つことはできませんでしたが、最後まであきらめない、なでしこらしさが出せたと思います」と強調した。

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