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なでしこスタイルで連覇だ!佐々木監督「いかに強みを出すかが鍵」

[ 2015年7月6日 05:30 ]

公式会見で決勝への意気込みを語る佐々木監督

女子W杯決勝 日本―米国

(7月6日 バンクーバー)
 宿敵に正攻法で勝つ。ノリさんの考えはシンプルだ。公式会見に臨んだ佐々木監督は「我々はパワーはないが、技術、選手間の連係、そして切り替えの早さに(強みが)ある。この3つの点を高いレベルで戦わないといけないし、我々の方が上にある。我慢しながら厳しい時でも我々のいい要素をいかに出し切れるかが勝負の鍵」と言い切った。4年前の優勝で世界を席巻した、短くパスをつないで相手を攻略するなでしこスタイル。フィジカルを前面に押し出す米国に、正々堂々と自分たちのサッカーを貫く。

 主要国際大会で3回連続の頂上決戦。「いつもファイナルで当たる運命を感じる」と指揮官は言う。11年ドイツ大会、12年ロンドン五輪とタイトルを分け合った宿敵との大一番は先手必勝だ。米国には2度とも先手を取られたなでしこだが、今大会は全6試合で先制している。「先制して自分たちのリズムにできれば」と宮間。日本のサッカーを研究した強豪国は、パスサッカーを封印するハイプレスを研究。その網の目をかいくぐる。

 5試合連続完封中の相手守備陣の最後方には、世界最強GKソロが待ち受ける。「チーム全体で相手のブロックを揺さぶることがGKのポジションを揺さぶることにもなる」と宮間は明かす。パスを回して、オフ・ザ・ボールの動きでDFラインをかく乱。その隙を突いてフィニッシュまで持っていくなでしこのお家芸が、連覇への鍵だ。「自分がラインを乱してやれたらいい。(ソロが)DFラインに“何で打たせてんだよ!”と怒っているのが見たい」と大野は言う。会場の9割が米国応援団とも伝えられる決勝の舞台。巧みなパスワークで、会場を黙らせてみせる。

 手に汗握る試合展開を演出し、女子サッカー界のスピルバーグを自任する佐々木監督も、指揮官として連覇を成し遂げれば、女子W杯史上初の快挙となる。「女子サッカーの発展に寄与するような素晴らしいゲームになれば」と願いを込め、女子サッカーの人気低下を懸念する宮間も「(連覇で)ブームではなく文化になっていけるように、スタートが切れる」と話す。どちらが女王にふさわしいか。その答えは、激闘の果てにある。

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2015年7月6日のニュース