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“美対決”も制す!鮫島 米モーガン分析「左足でしか蹴らない」

[ 2015年7月5日 05:30 ]

米国戦でも左サイドバックで先発濃厚な鮫島

 大会連覇に王手をかけたなでしこジャパンは5日(日本時間6日)、米国と決勝で激突する。左サイドバックで先発が濃厚なDF鮫島彩(28=INAC神戸)は、米国の得点源の一人であるFWアレックス・モーガン(26=ポートランド)を警戒。相手のスピードを封じて日米屈指のビジュアル対決を制し、連覇へと導く。

【女子W杯決勝T なでしこジャパンメンバー】

 “鮫ちゃんVSモーガン”。世界中が注目するビジュアル派同士のマッチアップが、日米決戦の鍵を握る。この日、非公開での練習を終えた鮫島は「どの選手も怖いんですけど、特にアレックス・モーガン。他の選手よりスピードがある分、(簡単には)止められない」と左サイドで対峙(たいじ)するストライカーを名指しで警戒した。

 モーガン攻略のイメージはできている。相手の得意な動きは右サイドから中央に切り込み、左足でシュート。スピード感あるレフティーに対し、カットインを封じることが勝利への必須条件となる。既に映像も見て、研究を開始。「ケガしているか分からないけど、今大会は特に左足でしか蹴らない。私側の方から逆サイドに走って、裏を突いてゴールに直結する動きをする」と分析し「受け渡し方が非常に難しい。どこのポジションで出るか、共通意識を持ってやらないと」。1列前の宇津木や、センターバックの熊谷らと連係しながら相手の中への動きを切る構えだ。

 モデル顔負けの美貌を持つモーガンは、広告収入を含めた総年収は約300万ドル(約3億6900万円)と言われる女子サッカー界屈指のスーパースター。前回大会決勝で対戦した際も先制ゴールを決められるなどなでしこは最近5試合で4失点と手を焼いている。名実ともに最強の相手と言える。

 それとは対照的に、鮫島は苦労を知る今大会のヒロイン候補だ。米ヒューストンへの移籍が決まっていた14年2月には古傷の右膝を痛め、契約は破談。仙台へ復帰するまでの約4カ月間は「無職」状態に陥るなど絶望からはい上がってきた。大会期間中の6月16日に28回目の誕生日を迎え「27歳と28歳だと違う…」と、近づく三十路にも危機感が漂うが、なでしこ屈指の人気選手として定着している。モーガンを抑え込めば、さらに輝きを増すことになる。

 強力な援軍も来る。小学校時代から同じチームでボールを追っていた安藤がチームに合流し、母校・常盤木学園高(宮城)の後輩たちもバンクーバーに駆けつける。「一言では表せないけど、楽しみ。梢ちゃん(安藤)も来るので、それが大きなモチベーション。23人そろって最高の終わり方ができたらいいな」。多くの後押しを受け、鮫島が強敵を封じ込める。

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