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槙野“赤ふんどし”守り神 ACL敗退後着用して無敗街道

[ 2015年6月21日 05:30 ]

<神戸・浦和>応援に駆けつけた井岡一翔(左)と握手を交わす槙野

J1第1S第16節 浦和1―1神戸

(6月20日 ノエスタ)
 浦和には必勝の儀式がある。試合開始直前の控室。DF槙野のロッカーにつるされた赤い布を拝み、ピッチに向かう。第1S途中から始まった願掛けだ。その絶大な効果を背に、DF槙野が躍動した。ペドロ・ジュニオールを完璧に封じ、前半27分には中盤でボールを奪い、梅崎の先制弾を生んだ速攻を演出。「監督からペドロをゴールに近づけるなと言われていた。守備だけでなくボールを奪った後の攻撃の役割も果たせたと思う」と胸を張った。

 布の正体は「赤いふんどし」だ。シーズン序盤のACL連敗を受け、ムードメーカーを自任する槙野は「面白いことをして空気を変えたかった」と勝負の“あかふん”で会場入りすることを決断。以後は無敗街道を突き進み、現在はチーム公認の幸運の神に定着した。噂を聞いたFC東京の太田が、青赤ふんどしを探しているほどだ。

 親交の深いボクシングWBA世界フライ級など3階級制覇の井岡一翔(26)が背番号5のユニホームで観戦。この日、6月20日はWBCミニマム級王者だった井岡がWBA王者・八重樫を破って日本人初の団体王座統一を成し遂げた記念日で槙野は3年後の同じ日にタイトルを贈った。

 プロ10年目。ドイツ移籍した期間を除く9年間で指導を受けるペトロヴィッチ監督にも初タイトルを贈り「去年の最終戦で負けた後“仲良し集団じゃ駄目だ”と言った。今年はいい意味で要求し合えている。一つ監督に恩返しできた。でも監督が欲しいのは年間優勝。満足していないし、もっと大きなトロフィーを贈りたい」。“あかふん”とともに年間制覇へ突き進む。

 ▼井岡一翔 いい試合やった。去年の浦和が失速した時期から応援しだした。去年は自分も試合に負けて(槙野と)お互いに王座奪還を誓っただけに、うれしい。刺激を受けたし、自分もボクシングでいろいろな人にエネルギーを与えたい。

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