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ハリル監督 長友&岡崎に“メッシ流ドリブル”実演指導

[ 2015年6月5日 05:30 ]

岡崎(中央)らに実演して見せるハリルホジッチ監督(左から2人目)

 欧州組による合宿中の日本代表は4日、千葉県内で2部練習を行った。DF長友佑都(28=インテル・ミラノ)、FW岡崎慎司(29=マインツ)のみ参加した午後練習では、バヒド・ハリルホジッチ監督(63)が2人に、バルセロナFWリオネル・メッシ(27)をほうふつさせる細かなタッチのドリブルを実演し、習得を厳命。相手が守りを固めることが予想されるW杯ロシア大会アジア2次予選に向け、新たな武器を準備させた。

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 1メートル82のきょくからは想像もつかない細かなボールタッチで、4個並べられた直径1メートルに満たないリングを一つ一つ回った。右足のアウトサイドだけで回ると、次は左足。ハリルホジッチ監督は4個を回り終えると、膝に手をついて、疲れたふりをしておどけた。約500人が詰めかけたスタンドのファンから激励の拍手を受けると、笑顔で背筋を伸ばし、うやうやしく一礼した。

 実演が終わると長友、岡崎が実践した。一転、表情を引き締めた指揮官は選手のボールタッチに厳しく注文を付けた。長友は「タッチ数も決められていた。吸い付くようなタッチをやれと。メッシみたい?それぐらいの勢い」とFIFAバロンドールを3度受賞したメッシのようなドリブル習得を指示されたことを明かした。

 他にも、ボールを持って、並べられたコーンの間をジグザグに駆け抜ける練習など、クールダウンまでの約1時間のほとんどがドリブルの練習に充てられた。岡崎は「これだけドリブルに特化した練習はしたことがない」と驚きの表情。「1週間に1回は(ドリブル練習を)やれと言われたのでチャレンジしたい」と習得に意欲的だ。

 視線の先にはアジアでの戦いがある。縦に速いサッカーが指揮官の基本戦術だが、16日のシンガポール戦を皮切りに始まるW杯アジア2次予選では、相手が引いて守る戦術を取ってくることが予想される。ゴール前ではスペースが極端に少なくなり、そこをすり抜ける一つの手段として“メッシドリブル”が有効となってくる。岡崎は「点を取るためにはパターンが必要。密集地帯のドリブルは大事になってくる」と熱弁。アジアを突破するために。ハリルホジッチ監督は着々と準備を進める。

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