フォルラン来日初ハット　ＰＫはオレが蹴る！楠神に笑顔で「ＮＯ」

＜Ｃ大阪・京都＞後半１９分、ＰＫで３点目のゴールを決めてハットトリック達成し、投げキスをするＣ大阪・フォルラン

Ｊ２第１０節 Ｃ大阪３―０京都

（4月29日 金鳥スタ）
　Ｊ２第１０節は２９日、各地で１１試合が行われ、Ｃ大阪はホームで京都と対戦し、元ウルグアイ代表ＦＷディエゴ・フォルラン（３５）が来日初のハットトリックを決めて３―０で快勝した。前半１８分にＰＫで先制点を決めると、同３３分にはＦＫで２点目。後半１９分に再びＰＫを沈めた。これでチームは２連勝を飾り、一気に４位に浮上した。

　いち早くペナルティーマークの位置に立った。０―０の前半１８分、ＭＦ楠神が倒されて得たＰＫ。フォルランはボールを手にすると、歩み寄ってきた楠神を「ＮＯ、ＮＯ」と笑顔で制止した。キッカーを志願し、冷静にゴール左に沈め先制。同３３分は左サイドから蹴ったＦＫが幸運な形でゴールに直接吸い込まれ、後半１９分には相手のハンドで得たＰＫを再び蹴り込んだ。

　「チームの調子がいいし、決めたのが誰であってもうれしいよ」

　すべてセットプレーとはいえ、来日初のハットトリックを達成。３戦連発で２連勝を呼び込んだ。昨季はＧ大阪と神戸との対戦で４戦４発を誇ったストライカーが、京都との関西ダービーでもゴールを量産した。

　開幕から得点を重ね、これで１０戦９発。全盛期ほど体にキレはなくても、得点ランクで単独トップに立ち決定力は衰えていない。その上で活躍を支えているのが高いプロ意識。試合や練習の後には、疲労回復のために率先してアイスバスを活用する。今夏限りでＣ大阪を退団することが決定的ながら、自己管理を徹底しチームのためにプレーを続ける。

　これでチームは４位に浮上。８試合ぶりの先発となったＭＦ関口も勝利に貢献するなど、チームに好循環が生まれつつある。「（連戦は）大変だけど、その準備は整えている。この勢いでいきたいね」とフォルラン。１年でのＪ１復帰へ、ここからギアを上げていく。