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澤 W杯行くん弾!リーグ通算150得点で最後の猛アピール

[ 2015年4月27日 05:30 ]

通算150得点を達成し、写真に納まるINAC神戸・澤

 なでしこリーグ第5節は4試合が行われ、INAC神戸はAS埼玉を3―1で下し、首位を守った。6月6日開幕のW杯カナダ大会に出場するなでしこジャパンの予備登録メンバー入りしたMF澤穂希(36)は、リーグ通算150得点目となる節目のゴールで開幕5連勝に貢献。5月1日のW杯出場メンバー23人発表前に行われた最後の試合で、視察に訪れた佐々木則夫監督(56)に自身6度目のW杯出場を猛アピールした。

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 女王の底力だ。1―0の後半9分、ペナルティーエリア右に走り込んだ澤に、アーリークロスが入る。右後方から飛んできたボールを確認。次の瞬間、体を空中に投げ出しながら右足でミートさせ、左サイドネットを射抜いた。「ゴールの位置は把握していた。ボレーは意識していた。無心だった」。全神経を研ぎ澄ませた超絶のジャンピングボレー弾だった。

 川澄の先制点を呼ぶ強烈なシュートも放つなど、存在感は際立った。球際も激しく、空中戦では無敵。日本代表の佐々木監督から指摘された、コンディション不良の澤はピッチにはいなかった。試合後にファンから通算150得点を祝う垂れ幕を掲げられ「見るまでは忘れていた。記念すべきゴールを印象深い形で決められた」と笑う。自身の持つ最年長ゴールを29日更新し、36歳232日とした。Jリーグでも横浜FCのカズが最年長記録を更新し続けている。「カズさんにはいつも勇気づけられる。ゴールへの嗅覚は刺激になってます」。なでしこのレジェンドも健在だった。

 節目の得点は大きな意味を持つ。W杯の日本代表メンバー発表前のラストマッチ。3月28日の開幕戦に続いて澤の得点を目の当たりにした日本代表の佐々木監督も「ベテランは勝負に関わるところで仕事をしている。ここっていう勝負のツボを知っている」と脱帽。INAC神戸の松田監督も「今、彼女は絶好調です」と太鼓判を押した。

 昨年5月のアジア杯を最後に日の丸から遠ざかる。だが、3月のアルガルベ杯で9位に終わったなでしこはW杯連覇へ黄信号がともっている。自身6度目のW杯出場へ、「監督が決めることで、私がとやかく言うことではない」と話した前回大会MVPは復帰の時を静かに待つ。

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