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ハリルジャパン、W杯予選敵地カンボジア戦は“不吉な人工芝”

[ 2015年4月25日 05:30 ]

11年の北朝鮮戦。人工芝の敵地で敗れた

 6月に始まる18年W杯ロシア大会アジア2次予選に臨む日本代表が11月17日のアウェー・カンボジア戦を人工芝グラウンドで戦うことになった。試合会場がプノンペン五輪スタジアムになることが24日までに内定。現在、天然芝から人工芝への張り替え工事が進められており、5月に竣工(しゅんこう)する見通しだ。FIFAランク179位の格下との対戦だが、不慣れなピッチが逆風となりそうだ。

 6大会連続のW杯出場を目指す日本代表に思わぬ“天敵”が出現した。アウェー・カンボジア戦の会場に内定したプノンペン五輪スタジアムは収容5万人のスタジアム。天然芝から人工芝への張り替えが5月に完了する見通しだ。日本協会関係者は「カンボジア戦は人工芝ピッチなので対策が必要になる。人工芝では北朝鮮にも負けているから」と警戒した。

 人工芝への張り替えはFIFA支援事業の一環。最先端技術を駆使したターフで凸凹の天然芝ピッチよりボールスピードは上がる。速いパス回しを得意とする日本には利点にも思えるが、人工芝には苦い経験がある。ザッケローニ政権下の11年11月15日のW杯アジア3次予選北朝鮮戦。会場の金日成スタジアムは人工芝で、香川が「人工芝の公式戦は初めて」と語るなど不慣れなピッチに苦しめられた。6本のスルーパスは全て味方に通らずパス成功率72・4%は3次予選で最低の数字。普段から取り換え式のスパイクを履く選手は固定式に替えるなど微調整も必要となる。

 カンボジアのFIFAランクはE組で最も低い179位。過去の対戦成績は日本の2戦2勝と圧倒的有利は動かない中、人工芝は唯一の不安材料となる。シリア、アフガニスタンとのアウェー戦は政情不安から中立地になる可能性が高く、現時点で会場は未定。格下ぞろいの比較的楽なグループに入ったが、純粋なサッカー以外の部分で対応を迫られる要素が多く、悩みの種は尽きない。

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