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鹿島ロスタイムの奇跡再び!夢生V弾で逆転決勝Tへ望みつないだ

[ 2015年4月22日 05:30 ]

<ウェスタン・シドニーVS鹿島>試合終了間際、決勝ゴールを決める金崎(中央)

ACL1次リーグH組 鹿島2―1ウェスタン・シドニー

(4月21日 パラマッタス)
 アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグ第5戦が21日、各地で行われ、H組の鹿島は敵地で昨季王者のウェスタン・シドニー(オーストラリア)に2―1で逆転勝利。2勝3敗とし、1次リーグ突破へ望みをつないだ。1―1の後半ロスタイムにFW金崎夢生(26)が決勝点を決めた。ホームで行われる5月5日のFCソウル(韓国)との最終戦に勝てば決勝トーナメント進出が決まる。

 また鹿島が奇跡を起こした。1―1の後半ロスタイム、左サイドを突破した山本からグラウンダーの高速クロスがゴール前へ入る。そこへ走り込んだのは金崎だった。右足を伸ばし、押し込んだ。「その前にいっぱい外していたんで。やっと決められた。あのままでは駄目だと思っていた。次につながって良かった」。7日の広州恒大戦に続き2試合連続で後半ロスタイムの決勝弾。興奮を隠せないトニーニョ・セレーゾ監督はピッチ脇を走り回り、ガッツポーズを繰り返した。約2分後に終了のホイッスル。劇的ゴールを決めたヒーローも柴崎と抱擁して喜びをかみしめた。

 絶体絶命だった。負ければ1次リーグ敗退が決まる一戦。日本代表DF昌子を累積警告で欠く苦しい状況で、相手に先制を許した。それでも指揮官は後半16分、3月18日の広州恒大戦で右膝内側側副じん帯を損傷して離脱していた小笠原を約1カ月ぶりに投入。その5分後にDFラインの裏に抜け出した土居の左足シュートで同点に追いついた。同29分には黄金期を知る経験豊富な本山を入れた。「やるべきことをしっかりとやって勝利を手にした」。指揮官は執念の采配で逆転勝利につなげ胸を張った。

 3連敗から1次リーグ突破に王手をかけた。過去に全敗で折り返したチームが決勝トーナメントに進出したことはない。次戦のFCソウルとの1次リーグ最終戦ではACL史上初の快挙が懸かる。勝利が絶対条件となるが、金崎は「最後はホームで試合がある。頑張って勝ち点3を取りたい」と必勝を誓った。

 04年に1次リーグがホーム&アウェー方式となってから、鹿島はACLに4度出場し、いずれも次のステージに進んでおり、歴史をつなぐ責任もある。今季は開幕から公式戦5連敗。しかし、そこから6戦負けなしと完全に復調した。大黒柱の小笠原も復帰。昌子も帰ってくる。2試合連続で奇跡を起こした鹿島が、さらに大きな奇跡を起こす準備は整っている。

 ▽鹿島の決勝トーナメント進出条件 3位鹿島の最終戦(5月5日)は勝ち点6で並ぶ2位FCソウルとのホーム戦。決勝トーナメント進出には○が絶対条件だ。アウェーで敗戦(●0―1)しているため、△では直接対決成績で上回れない。

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