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ハリル日本 ウズベク戦はアジア仕様“前線からボール奪え”

[ 2015年3月31日 05:30 ]

オーバーアクションで指示を出すハリルホジッチ監督

 日本代表は31日、味の素スタジアムでウズベキスタン代表と親善試合を行う。試合前日の公式会見でバヒド・ハリルホジッチ監督(62)は先発の大幅変更に加えアジア仕様の戦術をテストすることを示唆した。日本代表の指揮官として迎える初のアジア勢との対戦。結果と内容を両立させて6月にスタートするW杯アジア2次予選に弾みをつける。

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 公式会見でハリルホジッチ監督は打ち明けた。「メンバーは1試合目とは全く違うものになる。リスクがありすぎるとも思うが、合宿に来たほとんどの選手を使おうと思っている」と2―0で制した27日のチュニジア戦から、先発を大幅に入れ替えることを明言した。

 指揮官はさらに「今回のチームは全く違うことをやる」と戦術変更も示唆。「前回よりもリスクを負って守備のブロックを前に上げる」と高い位置でボールを奪いにいく方針を打ち出した。FIFAランク25位のチュニジアには自陣深くに引いて守る時間帯もあったが、6月に始まるW杯アジア2次予選に向けてアジア仕様の戦い方をテストする。19日のメンバー発表では「2試合で異なる中盤の組織を見せたい」と語っており、中盤の形を2ボランチから、より攻撃的な1ボランチに変更する可能性もある。

 事前ミーティングではチュニジア戦の映像をチェックした。約550本のパスを通し、うち39%が1タッチプレーだったことやポゼッション率、パススピードなどの試合データに加え、現代サッカーでは得点の33%がFKから生まれていることも指摘。その上で(1)アーリークロスを増やす(2)25~30メートルのミドルシュートを積極的に狙う(3)敵陣深くでのFK獲得を増やす――をウズベキスタン戦の課題に挙げた。引いて守る相手が多いアジア勢を念頭に置いたもので、W杯予選対策の一環だ。

 最近の日本代表監督はアジア勢との初戦で、延べ18人連続で引き分け以上の結果。黒星は70年7月31日に香港に敗れた岡野俊一郎氏までさかのぼる。ハリルホジッチ監督には負けられない一戦。「(アギーレ前監督の率いた)前の代表よりはディフェンスもオフェンスに関しても向上している。内容に満足するのではなく、勝つ、勝つ、という道を進んでいきたい」と強調した。選手のテスト、アジア対策、そして勝利。東欧の名将は、貪欲に三兎(と)を追う。

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