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変幻自在のハリル流 システム決めず「中盤で2つの異なる組織を用意」

[ 2015年3月20日 06:25 ]

会見を終え笑顔を見せるハリルホジッチ監督

 ベースとなる布陣にこだわらない。変幻自在。相手の力量を分析し、勝利への近道を探るのがハリルホジッチ監督の流儀だ。「毎試合、勝つための準備をします。日本にはメッシやイブラヒモビッチはいない。特徴はコレクティブ(集団的)、大事なのは各選手の役割。中盤では2つの異なるオーガナイズ(組織)を準備したい。攻撃的にするか、守備的にするか。この2試合でご覧になると思う」

 初陣で早速、2タイプの中盤を予告した。だが「Aチーム、Bチームというのではない。異なるオーガナイズを何人かの選手にプレーしてほしい」と話す。全く別の選手で2チームを編成するのではなく、選手に異なった戦術を植え付け、違った特徴を持つ組織の形成を模索する。

 今回のメンバーを読み上げる際には4―3―3布陣に選手を配した資料を手にしており、これが基本陣形となる可能性はある。ただ、ハリルホジッチ監督が昨年W杯で16強に導いたアルジェリア代表は初戦ベルギー戦は4―3―3(1●2)だったが、負けが許されない第2戦の韓国戦は5バックでスタート、守備が安定すると4―2―3―1に移行した(4○2)。第3戦のロシア戦は4―2―3―1(1△1)。決勝トーナメント初戦ではドイツに5―4―1の守備的布陣で臨み、延長戦に突入(1●2)。優勝国を最も追い詰めたと評価された。

 「世界で一番強いチームと戦うかもしれない。それでも勝つための準備をする」のが信条だ。どんな布陣にも共通するのは「ボールを持たない時は全員で守備。持っている時は全員が関わり前に行く準備をする」こと。システムは自在で、相手の力量を測り、勝つことから逆算して導き出すもの。「できるだけメンバーを使いたい」としたハリルホジッチ監督は自信満々に言った。「最初の試合で方向性はお見せしようと思う」。

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2015年3月20日のニュース