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山形 サポーターのセレモニー妨害行為を謝罪 国歌斉唱中も応援コール

[ 2015年3月10日 21:48 ]

<仙台・山形>7日の試合前、黙とうを捧げる仙台市在住の歌手、さとう宗幸(手前)

 J1山形は10日、高橋節社長名義で公式サイトに「開幕戦セレモニー中の応援についてのお詫びと報告」と題した声明を発表。今月7日にアウェーで行われた仙台との開幕戦で、山形サポーターによって「セレモニーを妨害したと思われるような行為」があったことを報告し、お詫びした。

 今季J1に復帰した山形は7日のJ1第1ステージ第1節、敵地のユアテックスタジアム仙台で仙台と対戦。開幕戦、しかも4年ぶりのみちのくダービーとあって、ユアスタは超満員となる1万9375人の観客で埋まった。

 東日本大震災から4年を迎える11日を前に、試合前には仙台在住の歌手・さとう宗幸(66)の復興ライブなどのセレモニーが行われ、選手入場後には仙台南高合唱部が「君が代」を斉唱。しかしセレモニーを把握していなかったのか、生徒たちが美声を響かせる間も山形の一部サポーターは太鼓を叩いて応援のコールを続け、スタジアムが静まったのは生徒たちが歌い終わる直前。整列した選手たちも観客席を気にする様子を見せていた。

 この行為にはスタジアムで観戦した両チームのサポーターから疑問の声が挙がり、試合後には山形のサポーター連合の公式アカウントがツイッターで謝罪する事態に発展していた。

 高橋社長は声明で「開幕セレモニーの進行に沿わない山形サポーターの応援コール連呼等の事象がありました」と説明し、主催者の仙台に対して謝罪を行ったことを報告。そのうえで「クラブとして、このような出来事を真摯に受け止めるとともに、先ず、ベガルタ仙台のファン・サポーター、並びに国歌斉唱を行っていただいた宮城県立仙台南高校合唱部の皆さんをはじめ、当日来場されセレモニーに参加されました多くの皆さんに不快な感情を抱かせてしまい、心よりお詫び申し上げます」と謝罪の言葉を述べた。

 問題が起きた原因として「セレモニーの進行スケジュールの事前把握方法、サポーター組織との情報共有等が徹底されていないこと、主催者行事に対するリスペクト精神の一時的な欠如等」を挙げ、サポーター組織に厳重注意を行ったことを報告。さらに「コアからライト層に至るまでのモンテディオ山形ファン・サポーターの皆様と情報共有をしっかり行うための意見交換の場やリスペクト精神等の研鑽(けんさん)機会をさらに設け、今年のクラブスローガンとした『山形総力戦』にふさわしい観戦・応援環境を整えていくことを確認させていただきました」としている。

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2015年3月10日のニュース