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なでしこ アルガルベ杯黒星発進…W杯不出場デンマークに不覚

[ 2015年3月5日 05:30 ]

デンマークに敗れ、厳しい表情の熊谷(左端)と鮫島(5)

 国際親善大会アルガルベ杯が4日に開幕し、なでしこジャパンはデンマーク代表との1次リーグ初戦を行い、1―2の黒星を喫した。前半17分にMF安藤梢(32=フランクフルト)が同点ゴールを挙げたが、後半13分に決勝点を許した。デンマークとは佐々木体制となって過去4戦4勝だったが、5戦目にして初黒星。6月開幕のW杯カナダ大会で連覇を狙う日本は、“仮想W杯”のテーマのもとで大会初優勝を目指すはずだったが、W杯不出場の格下に足をすくわれた。

【試合結果 アルガルベ杯1次L日程 なでしこジャパンメンバー】

 終盤の怒とうの反撃もむなしく、敗戦を知らせるホイッスルが鳴った。W杯出場権を持たないデンマークに敗戦。佐々木監督は「厳しい戦いの中でリズムをつかめなかった。これを反省にW杯に向けてやりたい」と神妙に話した。宮間も「負けては何もない。申し訳ない」と、うつむきがち。初優勝を目指す今大会。初戦で厳しい現実を突きつけられた。

 序盤に劣勢に立たされた。開始2分にゴール前混戦から最後はS・トロルスゴールが右足シュート。ゴールライン上の岩清水が足ではね返したが、ラインを割った。失点シーン以外でも、細かいミスや連係不足も露呈。指揮官は「立ち上がりに気の抜けたプレーがあった」と厳しく指摘した。一度は安藤の約1年8カ月ぶりのゴールで追いついたが、後半13分に熊谷のミスから再び勝ち越しを許した。

 W杯初戦で激突する“仮想スイス”と位置付けた一戦。佐々木監督は「デンマークは(W杯初戦の)スイスに似たチームカラーで体格も似ている。初戦はどの大会でも重要。必ず勝ち点3を取る」と勝負に徹する考えだった。前日のミーティングでは、相手の長所であるカウンター対策などを確認。しかし、相手の縦に速い攻撃から2失点し、宮間は「守備のリスク管理が課題だったが、そこで失点してしまったので残念」。対策が生きなかった。

 次戦は中1日で6日にポルトガル戦、そして、中2日で9日にフランス戦と続く。宮間は「私たちに負けは許されない。もう一度強い気持ちを持って頑張りたい」と、前を向いた。立て直す時間はあまりに短いが、修正してこそW杯女王であり、今大会の初優勝と、W杯連覇が見えてくる。

 ▼MF安藤 (同点ゴールは)逆サイドからクロスが上がってくるのを狙っていた。良い形でこぼれてきてよかった。初戦なので積極的にやっていこうとしたけど、立ち上がりにうまく入れなかった。

 ▼FW大儀見 攻撃はお互いに細かい部分で共通のイメージを描けていなくて、守備では1対1も弱くて失点してしまった。

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