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“任命責任”不問…日本協会、霜田委員長続投で後任監督選定

[ 2015年2月6日 05:30 ]

アギーレ前監督(右)招へいの中心を担った霜田技術委員長

 日本サッカー協会が霜田正浩技術委員長(47)を続投させる方針を固めたことが5日、分かった。スペインリーグの八百長疑惑の告発受理によりハビエル・アギーレ前監督(56)を解任したことで任命責任を問う声もあったが、契約を結んだ昨年7月時点では問題が表面化しておらず、状況把握は難しかったと判断された。次期監督の選定作業も霜田技術委員長を中心に進むことになる。

【日本代表日程】

 日本代表の今後を左右する重大な決断が下された。日本協会の大仁会長がアギーレ前監督招へいの中心を担った霜田技術委員長の続投方針を固めたことが判明。9日の常務理事会にかけた上で正式決定する見通しだ。日本協会関係者が「大仁会長が、霜田技術委員長の任命責任は問わない、と言っていた」と明かした。契約を締結した昨年7月の時点で八百長問題は表面化しておらず状況把握は困難だったと判断。協会内部で監督解任直後に職務を投げ出す方が無責任との声があったことも決断を後押ししたとみられる。

 強化部門トップの続投が決まったことで、監督の後任人事にも影響が及ぶことは必至だ。きょう6日には次期監督の選定作業を行う臨時技術委員会が開催されるが、霜田技術委員長を中心に協議が進むことになる。既に大枠リストがあり鹿島でJリーグ3連覇を達成したオリヴェイラ氏(現パルメイラス監督)、前甲府監督の城福浩氏らの名前が有力候補として挙がるが、霜田技術委員長はザッケローニ、アギーレと続いた欧州路線を継続する意向を持っているとされ、欧州での実績が優先順位の高い条件に組み込まれる可能性が出てきた。

 一方で、サポーターを含めた世論には任命責任を問う声も根強い。周囲の批判を浴びることは避けられず、大仁会長、原専務理事、霜田技術委員長らに減俸などの処分を科すことも検討されている。6月にはW杯アジア予選がスタート。大仁会長は次の国際Aマッチとなる3月27日の親善試合チュニジア戦(大分)までに新監督を決める意向を示している。日本サッカーのためには迅速に、かつ、優れた指揮官を招へいすることが不可欠。難解なミッションを遂行することが霜田技術委員長の責務となる。

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2015年2月6日のニュース