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最短クビ切りご免!アギーレ監督 狙うは全勝突破のみ

[ 2015年1月20日 05:30 ]

円陣で選手に言葉をかけるアギーレ監督(中央)

アジア杯1次リーグD組 日本―ヨルダン

(1月20日 メルボルン)
 短い言葉でチームを鼓舞した。公式練習前の円陣。アギーレ監督は「気候もピッチ状態も良い。条件は言い訳にできないぞ」と伝え、トレーニングを開始した。

 18日の練習前には約8分間の訓示で雰囲気を引き締めたが、決戦前日は10秒足らず。戦う気持ちのみなぎる選手に多くを語る必要はなかった。引き分け以上、負けても同時刻のイラク―パレスチナ戦の結果次第で1次リーグ突破が決まるが「引き分け狙いはしない。勝ちにいきます。足し算や引き算、余計な計算はいらない」と全勝突破だけを目指す。

 八百長問題で今大会後の解任が決定的となっており、1次リーグ敗退なら日本代表を率いるラストマッチとなる。Jリーグが発足した93年以降で、日本代表の最も短命な監督は94年5月22日のオーストラリア戦から同10月11日の韓国戦まで率いたファルカン氏で期間は142日(試合数は9)。アギーレ監督がヨルダン戦を最後に退任すれば、初采配した昨年9月5日のウルグアイ戦から137日(試合数は9)となり、不名誉な記録を更新してしまう。準決勝進出が最短命政権を回避する条件だ。

 練習場への出発時にはホテル周辺で選手を出待ちするファンが多く混乱。バスのスタジアム入りが約3分遅れるアクシデントに見舞われたが、アギーレ監督は「就任から短い時間ですが、チームは目標に向かい良い道を進んでいる。良いコンディションなのでスペクタクルな試合を見せたい」と力を込めた。2度のW杯で母国メキシコを率い、スペインリーグでの監督キャリアは10年以上。日本協会は今大会の結果に関係なく解任の決断を下す方針だが、指揮官にとっては意地とプライドを懸けた戦いが続く。

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