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日本協会 海外組&Jクラブへ事務的“一斉メール”で事情説明

[ 2014年12月22日 05:45 ]

会見中に眉間を押さえる日本サッカー協会の原博実専務理事

 日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)がスペインリーグで八百長に関与した疑いで同国検察当局から告発された件で、日本協会の霜田技術委員長が海外組、Jリーグ各クラブの強化担当に“一斉メール”で事情を説明、今週中にはアギーレ監督が“釈明会見”を開くことが正式決定した。一方で、22日にも告発は受理される見通しで予断を許さない状況が続く。

 欧州で活躍する選手、Jクラブへの事情説明は“一斉メール”だった。11年5月のサラゴサ―レバンテ戦での八百長疑惑に絡み、アギーレ監督が告発された。来年1月にアジア杯が控える。日本協会としてはまず代表選手への動揺を最小限にとどめることが最優先だ。だが原専務理事によれば、その手段は霜田技術委員長がメールで報告書を送付しただけ。極めて事務的だった。

 また、今週中には告発後も沈黙を貫くアギーレ監督が釈明会見を開くことも決定した。「このままキャンプでは話題がそれ(八百長問題)ばかりになってしまう。言うことは決まっているが…」と原専務理事。現在、弁護士と会見で話す内容を協議中だ。アジア杯に向けた国内合宿は29日に始動。合宿前に事態を沈静化させたい考えという。

 だが、その一方で状況は予断を許さない。バレンシア裁判所関係者によれば八百長疑惑に関する告発は22、23日にも受理される見通しだ。そうなれば釈明会見で話せる内容は限られ、状況が好転するとは思えない。捜査が本格化すれば今後の指揮への影響は必至で辞任勧告、解任など進退問題がアジア杯前に前倒しされる可能性もある。

 日本協会ではこの日、評議委員会を開催。大仁会長から当面、アジア杯では続投させる意向が伝えられた。だが、ある評議員は「原専務理事からも一言あると思ったが謝罪もない。(1次リーグ敗退の)W杯後も誰も責任を取らず、身内に甘いと思われても仕方ない」と辛辣(しんらつ)だ。現在、霜田技術委員長は選手視察も兼ね渡欧、日本協会の法務委員がスペインに入り今後の対応を対策中だ。それでも告発が受理された段階で状況が急転することは明らか。事態は日々、深刻化している。

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