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皇后杯4強決定…岡山湯郷は159センチの急造GKで臨むも涙

[ 2014年12月21日 15:55 ]

<仙台レディース・岡山湯郷>後半、ケガの福元の代わりにお手製の背番号「2」を付けGKを務めた岡山湯郷・谷口

第36回皇后杯全日本選手権準々決勝 仙台6―1岡山湯郷

(12月21日 ユアスタ)
 女子サッカーの第36回皇后杯全日本選手権は21日、ユアテックスタジアム仙台など2会場で準々決勝4試合が行われ、浦和、日テレ、千葉、仙台がベスト4入り。28日に行われる準決勝に駒を進めた。

 なでしこリーグとの2冠を目指す浦和は2―0で伊賀を下し、日テレは3―0で新潟に快勝。千葉は1―0でINAC神戸を下し、仙台は6―1で岡山湯郷に大勝した。INAC神戸のMF澤穂希(36)は前半9分に無念の負傷交代となった。

 岡山湯郷はなでしこジャパンのGK福元美穂(31)が今月6日に行われた国際女子クラブ選手権の3位決定戦(対浦和)で負傷。控えGKがいないため、身長1メートル59の新人DF谷口きくみ(23)が急造GKとして先発した。

 緑色のGK用ユニホームに、白い布地に手書きで背番号「2」が書き込まれた即席ゼッケンを背中、胸、パンツの3カ所につけて試合に臨んだ谷口を助けるべく、なでしこジャパン主将のMF宮間あや(29)らフィールドの選手は8バック、2ボランチにも見えるような極端に引いた守備でゴール前を固めたが、前半だけでシュートは仙台の17本に対して岡山湯郷は0本。

 前半は何とか0―0で折り返したが、後半4分に仙台のなでしこジャパンDF鮫島彩(27)の左クロスが谷口の右手をかすめてゴールに吸い込まれ先制を許すと、耐え切れずに立て続けに失点。FW浜田遥(21)に3回戦のアンジュヴィオレ広島戦から2試合連続となるハットトリック達成を許すなど大量6点を失い、試合終了間際に1点を返すのが精一杯だった。90分間でのシュート数は仙台の44本に対し、岡山湯郷は3本。敗戦後、不慣れなポジションで奮闘した谷口は涙を流した。

 28日に味の素フィールド西が丘で行われる準決勝は、日テレ―仙台、浦和―千葉のカードに決定。それぞれの勝者が来年1月1日に味の素スタジアムで行われる決勝戦に進出する。

 

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