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磐田、名波監督初のパワープレーで執念ドローも…シード権ならず

[ 2014年11月24日 05:30 ]

<札幌・磐田>試合後、札幌の選手たちと握手し、スタンドに向かう磐田の選手たち

J2最終節 磐田1―1札幌

(11月23日 札幌ド)
 磐田はアウェーで札幌に1―1と痛恨のドロー。千葉が勝利したため、最終順位は3位から4位に後退した。3~6位で争うJ1昇格プレーオフはJ1ライセンスのない5位・北九州に出場資格がないため、3位なら決勝から登場する“シード権”を得られたが、最後に手放す結果となった。

 勝利への執念を感じさせる、大胆なシフトチェンジだった。0―1で迎えた後半36分、名波監督が就任後初のパワープレーに打って出た。ボランチのフェルジナンドを前線に上げ、FW前田との2トップに。1メートル80の長身MFをターゲットに、イレブンが次々とクロスを送る。そして2分後、均衡が破れた。MF小林の右CKからフェルジナンドがファーでヘディング。シンプルな猛攻で勝ち点1を奪い返した。

 「勝ち点3を取りにきたので、勝ち点1は正直取りこぼしたという感じ」

 会見で指揮官が険しい表情で振り返るように、勝てばプレーオフが“シード”となる大事な一戦だった。シュートは相手を7本も上回る17本。だが、枠内のシュートが乏しかった。「相手のGKを脅かすようなシーンが少なかった」と指揮官。MF松井は「DFの裏に抜ける動きが不足していた」と振り返った。ただ、パスサッカーを軸に、パワープレーという新たなオプションが十分な意思疎通で機能し、得点が生まれた収穫は大きい。

 これでリーグ4位が確定。30日のプレーオフ準決勝では6位・山形とホームで戦う。山形とは15日の前節でもホームで対戦し、0―2と敗れたばかり。それでも2連敗ではなく、追いついてのドローでリーグ戦を終えたことは好材料だ。「あと2試合勝ち上がることしか考えていないよ」とフェルジナンドが前を向けば、「目の前の試合に勝つことだけ」とMF松浦。北の大地で聞こえた言葉は、明るい抱負だけだった。

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2014年11月24日のニュース