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柏木 宇佐美を“挑発”V決定大一番へ「イライラさせればいい」

[ 2014年11月21日 05:30 ]

練習で汗を流す浦和MF柏木

 8年ぶりのリーグ優勝に王手をかけている浦和は、22日にホームで2位G大阪との天王山に臨む。絶対的司令塔のMF柏木陽介(26)は20日の練習後、相手の得点源であるMF宇佐美貴史(22)の弱点を暴露する先制攻撃。ボールを保持しながら優位に試合を展開することで宇佐美の集中をそぐ構えを見せた。約6万人が集結する埼玉スタジアムでの大一番で、自身初となるタイトル獲得を狙う。

【J1順位表】

 司令塔が早速、揺さぶりを仕掛けた。宇佐美との対戦について問われた柏木は「ボールを持ったら手ごわい」と警戒しつつも、「持たせずにイライラさせればいい」と“挑発”。オフに沖縄で一緒に自主トレで汗を流した仲だからこそ遠慮はない。「低い位置でボールを触らせれば、危ないシーンが減る」と要注意人物の弱点を惜しげもなく指摘してみせた。

 G大阪が頂点に立った8日のナビスコ杯決勝は埼玉スタジアムに出向いて直接観戦。「勢いがある、点を取れるチームだと思う」と強烈な印象を抱いたが、首位を走るプライドがある。「自分たちがビビってラインを下げるとパトリックに放り込まれる。高いラインを保ちながら攻守のメリハリを持ってやれば、自分たちでも点を取れる自信がある」と息巻いた。

 今季の浦和はリーグ随一の堅守が注目されるが、攻撃は12アシストを量産する柏木が支えている。司令塔の縦パスが攻撃へのスイッチとなるが「攻められない時は絶対に攻められないし。ブーイングされてもいいから優勝に必要なことを判断していくべき」と注意点を挙げる。ボールを保持しながら戦況を見極め、無理な仕掛けはしない。ボールをキープしていれば必然的に宇佐美のタッチも減り、集中力を失わせることにもつながる。

 広島時代からの恩師ペトロヴィッチ監督とともにタイトルとは無縁。10年に浦和に移籍したが、11年には降格危機を味わった。2度のナビスコ杯決勝の舞台でも輝けずに「これまで何もできなかった」と振り返る。勝てば優勝が決まる大一番は、約6万人が集結。赤く染まるホームの人文字応援「コレオグラフィー」も復活する。「楽しみしかない。優勝の懸かった試合で満員の埼スタでプレーできる。ここで決めたい」。サポーターが応援歌で「浦和の太陽」と表現する絶対的存在。柏木がレッズの未来を明るく照らす。

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2014年11月21日のニュース