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本田 合宿初日「ストレス」×5でも表情穏やか“無心の悟り”

[ 2014年11月11日 05:30 ]

練習終了後、ファンがピッチにつるしたユニホームにサインする本田

 日本代表が10日、愛知県豊田市内でホンジュラス戦(14日、豊田ス)、オーストラリア戦(18日、ヤンマー)に向けた合宿を開始した。ハビエル・アギーレ監督(55)がメキシコの企業が主催するサッカー殿堂式典に出席するため全体ミーティング後にチームを離脱する中、FW本田圭佑(28=ACミラン)は無心でゴールを決めることを宣言。アギーレジャパンでは4戦無得点のエースが、チームを2連勝に導き、1月のアジア杯へ弾みをつける。

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 プロとしての第一歩を踏んだ地で、本田の表情は穏やかだった。中部国際空港に降り立った際には上下ワインレッドのド派手なスーツをまとい、練習ではランニングや体幹トレーニングを精力的にこなした。自然体。そして“無”の境地に近い状況でホンジュラス、オーストラリア戦へと臨む構えを示した。

 「無心が適切な表現かどうかは分からないけど、そういう状況の方が結果が出る。結果を求めつつも、それがトゥーマッチになるのは良くない」

 ACミランでは今季序盤から得点を量産してきた。しかし、ここ4試合は厳しいマークに遭って無得点。イタリア国内からは批判の声が出始めている。「ストレスですよね。ゴールが取れないストレス。チームとしてゴールが取れていないストレス。勝ち点が取れないストレス。自分がゴールを取れずにチームを良い方向に向かせられないストレス」と現状への不満を隠さない。だが、ここで終わらないのが本田圭佑という男。「ストレスだけど、ストレスと感じると逆にゴールが取れなくなってしまうのがサッカー」。あえてゴールへの渇望を抑えることで得点を呼び込むことができると持論を展開した。

 ACミランと同じ3トップの右FWを務めるアギーレジャパンでもそのメンタリティーは生きるはずだ。W杯ブラジル大会以降はトップ下の“DNA”を捨てて点取り屋へと変貌したが新生日本代表発足後は4戦無得点。「代表とミランでは立ち位置が違う」と別物を強調しつつも本来の力を発揮できてない。今まで貪欲に得点を狙い続けてきたエースは、“変心”することで新たな力を得ようと試みている。

 ホンジュラス、オーストラリア戦は連覇を狙うアジア杯へ向けた最終調整の場。最高の形で開催地オーストラリアへ乗り込むために無心を貫き通していく。

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