さすがＶ知る守護神だ！西川　ＧＫ年間史上最多の16完封

＜横浜・浦和＞浦和ゴールを死守するＧＫ・西川

Ｊ１第３１節 浦和１―０横浜

（11月3日 日産ス）
　優勝の味を知り尽くした守護神がアウェーでの勝利を演出した。前半２８分にＤＦ槙野のミスから迎えたピンチをしのぐと後半２５分にもＭＦ斎藤のミドルシュートを左手一本でセーブ。「ＧＫは味方のミスを帳消しにできるポジション。３試合勝てなかったけど、その経験を生かして我慢してやれた」。浦和の日本代表ＧＫ西川が個人新記録となる年間１６完封で花を添えた。

　昨季まで在籍した広島では２年連続優勝を成し遂げた。個人３連覇に王手をかけた西川は「広島での２年間で優勝するチームは運も大事だと思った。Ｇ大阪が引き分けたことで風は自分たちに向いていると感じた」と古巣と現チームの雰囲気が似ていることを強調。次戦・Ｇ大阪戦も「重圧を感じずに基本に忠実にやりたい」と大一番に臨む上での心構えを説くなど、地に足がついている。

　もちろん、狙うは完封でのリーグ制覇だ。０８年の大分が達成したＪ１記録となる年間１７試合完封（１シーズン制となった０５年以降）にも「１」と迫った。下川誠吾との併用だったが、当時は大分在籍で記録樹立に貢献した西川は「それを目標にしてきた」と２度目の偉業も見据えた。

　今季失点数はリーグ最少タイの２７失点。タイトル争いを最後方で支えてきた守護神は「選手として満員のスタジアムでやれることは幸せ。結果を残してサポーターの方も幸せにしたい」と力を込めた。戴冠の瞬間までゴールを割らせるつもりはない。