×

1メートル97指宿、11月の親善試合でA代表初招集も

[ 2014年10月29日 05:30 ]

1メートル97の新潟FW指宿(右)は同僚の小柄なFW田中と並ぶとひときわ大きい

 日本代表のハビエル・アギーレ監督(55)が、今年7月にスペイン3部バレンシアBチームから新潟に移籍した長身FW指宿洋史(23)をリストアップしていることが28日、分かった。関係者によれば、11月14日のホンジュラス戦(豊田ス)、同18日のオーストラリア戦(ヤンマー)での招集が検討されている。連覇の懸かる来年1月のアジア杯(オーストラリア)で秘密兵器になる可能性もある。

【日本代表日程】

 アギーレジャパンに“スペイン育ち”の1トップが誕生する可能性が出てきた。J1の視察、映像チェックを続けるアギーレ監督が大型FWの指宿をリストアップしたことが判明した。7月に新潟に加入後の指宿は現在、9試合連続して先発。直近の一戦となった26日の鳥栖戦でも1得点1アシストの活躍を見せた。

 最大の魅力は、身長1メートル97の高さと09年から今夏までスペインで6、ベルギーで1と、計7クラブを渡り歩いた欧州での経験だ。フィジカルが強い外国勢とのサッカーにも適応済み。足元の技術も高く前線でボールが収まる。スペイン語も堪能で、メキシコ人指揮官と直接コミュニケーションを図れる強みもある。

 現在、日本代表の1トップは補強ポイントだ。9月の2試合ではポストプレーヤータイプの皆川(広島)、大迫(ケルン)が務めたが、ともに結果を残せなかった。10月の2試合には長身のハーフナー(コルドバ)を招集。しかし、出番はなく、岡崎(マインツ)が2試合とも先発した。岡崎は期待に応える内容を見せたが持ち味は運動量を生かしたスペースへの飛び出しと点で合わせるシュート。アギーレ監督は戦術の引き出しを増やすために空中戦にたけ、体の強いポストプレーヤーを探しているのは明らかで、関係者によれば、10月の代表戦の際にも指宿の招集が検討されたという。

 Jリーグ経験のない日本人選手として初めてスペインのジローナへ加入した09年以降、主に2部相当のリーグでもまれる一方、U―16から同23まで各年代の日本代表にも選出されてきた。7月に新潟に加入した際は「日本代表に選ばれたいから日本に戻って来た」と公言するなど日の丸への思いも強い。逆輸入の大型FWはアギーレジャパンの新オプションとなる可能性を秘めている。

 ◇指宿 洋史(いぶすき・ひろし)1991年(平3)2月27日、千葉県出身の23歳。09年1月、柏U―18からスペイン2部のジローナに入団。以後、スペイン6、ベルギー1クラブを渡り歩く。10~11年には当時3部サバデルで10得点を挙げ、2部昇格に貢献。セビリアのBチームなどでプレーしていた12年には1月21日のベティス戦で後半途中から出場しトップチームデビューも飾った。今年7月に新潟に移籍。右利き、FW。1メートル97、87キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2014年10月29日のニュース