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南野PK止められた…U19準々決勝敗退、U20W杯切符逃す

[ 2014年10月18日 05:30 ]

<日本・北朝鮮>PK戦で北朝鮮に敗れ、引き揚げるU―19イレブン。左から2人目は南野

U―19アジア選手権準々決勝 日本1―1(PK4―5)北朝鮮

(10月17日 ミャンマー・ネピドー)
 U―19アジア選手権は17日、ミャンマーのネピドーなどで準々決勝が行われ、日本は北朝鮮と対戦。延長1―1のままPK戦に突入し、4―5で敗れた。5人目のFW南野拓実(19=C大阪)が外した。4強入りに失敗したため、15年にニュージーランドで開催されるU―20W杯の出場権を4大会連続で逃した。

 歓喜に沸く北朝鮮イレブンを横目にぼうぜんと立ち尽くした。1―1のまま120分間を戦い抜き、勝負はPK戦。4―5で迎えた後蹴りの日本の5人目は南野だ。長めの助走から右足でゴール左を強めのキックで狙った。しかし、横っ跳びしたGKの手が無情にもボールをはじき出した。「悔しいですし、申し訳ない気持ちです」。相手とのもみ合いから負った鼻の裂傷も痛々しいエースは、言葉を絞り出した。

 一度は崖っ縁からはい上がった。前半37分、北朝鮮のキム・クチョルに頭で押し込まれ、先制を許した。それでも、後半38分にドリブルで仕掛けた金子が相手DFに倒されてPKを得ると、南野が右足で同点弾を決めた。何度も好機を逃しながらも、粘って持ち込んだ延長戦。しかし、勝利にはつながらなかった。

 またもアジアで4強入りを逃し、来年のU―20W杯に出場できなくなった。過去3大会連続で出場権を逃し、日本協会は南野ら16年リオデジャネイロ五輪を目指すU―21代表に選出される可能性のある選手も、この大会まではU―19に専念させてきた。今季から創設されたJ3にはJ―22選抜が参戦。23歳以下なら、移籍期間外でも下部リーグに期限付き移籍できるように“自由化”するなど若手に出場機会を与えるべく力を注いできたが、実を結ばなかった。9月にはU―16代表が15年U―17W杯出場権も逃しており、協会は強化策の再考を迫られる状況だ。

 選手は今後、アギーレジャパン、そしてU―21日本代表の候補として、リオ五輪を目指していくことになる。南野は「この悔しさは忘れられないと思うし、次のステップに生かしていけたらと思います」と前を向いた。この屈辱を晴らすには、再び日の丸を背負い、勝利を勝ち取るしかない。

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