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澤が代表落ち…ケガ等以外での選外は11年W杯以降初

[ 2014年10月17日 05:30 ]

休憩中に笑顔を見せるINAC神戸のMF澤

 日本サッカー協会は25日と28日にカナダとの親善試合に臨む同国遠征メンバー21人を16日、発表した。MF澤穂希(36=INAC神戸)が9月の仁川アジア大会に続いてメンバーから外れた。佐々木則夫監督(56)は調子の上がらない澤を特別扱いしないことを明言。来年6月開幕のW杯カナダ大会出場へ、百戦錬磨のクイーンが崖っ縁に立たされた。

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 国際Aマッチ197試合出場を誇る「澤穂希」の名が、なでしこから消えた。ボランチは国内組から宮間(岡山湯郷)、阪口(日テレ)が入り、欧州組の宇津木(モンペリエ)、田中(フランクフルト)が名を連ねた。08年から指揮を執る佐々木監督は「澤選手の良いところ、悪いところを熟知している」と前置きした上で「全ての選手に可能性がある中で(澤を)特別扱いしていない。国内からはボランチ2枚で、欧州組を試したいと考えていた」と説明。調子の上がらない澤について指揮官は「INAC神戸でのパフォーマンス、代表への意欲が上がってほしい」と注文した。

 澤がケガや、若手のテスト目的以外の理由で代表から外れるのは優勝した11年のW杯以降では初めて。それでも、完全に“戦力外”となったわけではない。通し番号が義務付けられたアジア大会では高瀬が背番号10をつけたが、今回は欠番とした。「(澤は)選考の一人。(誰がつけるかは)W杯メンバーの決定まで、というように考えている」と指揮官は説明した。神戸で一報を聞いた澤は「どんな状況であろうと呼ばれれば行くし、呼ばれなくても悲観的になることはない」と受け入れた。

 連覇の懸かる来年6月開幕のW杯へ向け、今遠征で欧州組をふるいにかけ、来春のアルガルベ杯が最終選考の場となる。「全体を見た上で、アルガルベはメンバーを絞った状況で選考をしたい」と指揮官。今回のメンバーに加え、猶本(浦和)ら勢いのある若手も割って入るボランチ争奪戦。なでしこの屋台骨を支えた女王のW杯出場に、黄信号がともっている。

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