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インド新プロリーグ、7万人開幕!デルピエロら往年のスター続々参加

[ 2014年10月14日 11:00 ]

ISLには元フランス代表のピレスが参戦

 アジアに新たなプロリーグが誕生した。元イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエロ(39)ら往年のスターが続々と参加し世界的にも注目を集めるインド・スーパーリーグ(ISL)が12日に開幕。07年に同国初のプロリーグとして発足したI(アイ)リーグとは別組織で1国にトップリーグが2つ存在する形になった。新リーグの特徴、創設の背景などに迫った。

 93年のJリーグ開幕を思わせるような熱狂ぶりだった。満員の7万人を集めたISLの開幕戦。地元のアトレチコ・デ・コルカタが、現役復帰した元スペイン代表MFルイス・ガルシアにけん引されてムンバイ・シティーに3―0で快勝。バレンシア、セルタなどで指揮を執ったスペイン人のロペス監督は「これ以上完璧な試合はない。選手はよくやってくれた」と記念の1勝を喜んだ。

 インドだけでなく、国外からも注目を集める理由は参加選手、監督の豪華さだ。リーグのアンバサダー(大使)を務める元イタリア代表FWデルピエロをはじめ元フランス代表FWトレゼゲ、同MFピレスらが各チームのマーキープレーヤー(看板選手)として契約。監督も元日本代表のジーコ氏らビッグネームが名を連ね、欧州の専門テレビ局「ユーロスポーツ」も放映権を獲得した。

 デルピエロが「新リーグはインドのサッカーを盛り上げるだろう。代表チームにも良い影響が出てほしい」と言うように、ISLは人気、実力ともに低迷するインドサッカーの“起爆剤”として期待されている。07年に発足したIリーグは、国民的スポーツのクリケットの陰に隠れ、昨季平均入場者数がわずか5618人。対照的にクリケットのプロリーグIPLは、平均入場者数が5万人を超え、選手の平均年俸は420万ドル(約4億4900万円)という。
 
 クリケットからサッカーへ国民の関心を集めるため広告塔の役割を担うのが、現役復帰を含めた世界的な元スター選手。英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)によると、デルピエロら看板選手の給与は推定75万ドル(約8000万円)~120万ドル(約1億2800万円)で、リーグ期間が3カ月であることを考えれば破格の待遇といえる。リーグ運営に世界的なマネジメント会社「IMG」が参加しており元イングランド代表MFベッカムを獲得して商業的に成功した米MLSをモデルにしているという。

 IリーグとISLと2つのプロリーグが存在する問題については、インド協会のダス事務局長は「長期的には1つのリーグが理想。合併するかもしれない」と説明。“眠れる巨人”と呼ばれるインドサッカーが目覚めるのか、ISLの成否が鍵となりそうだ。

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