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湘南、J2初優勝に指揮官は涙 社長「過去2回と違うところ見せたい」

[ 2014年10月11日 20:17 ]

イレブンに胴上げされる湘南・チョウ・キジェ監督

J2第36節 湘南0―0東京V

(10月11日 味スタ)
 湘南を初優勝に導いたチョウ・キジェ監督(45)が泣いた。

 試合後の記者会見。スコアレスドローでの優勝決定となったこともあり、愛弟子たちの手で3度宙に舞った感想を聞かれても喜びをあらわにすることはなかったが、この1年間一番苦労したことは?と聞かれると、話しながら徐々に感極まった。

 「去年ここ(味スタ)で降格して…あいつらの顔見るのが辛くて…」と昨年11月23日のJ1第32節・FC東京戦で敗れJ2降格が決定した時のことを思い出すと、声が震えた。そして、「でも、辛くてもここに残った奴らに100%助けられたと思います。いい選手たちだと思います」と話すと、「すいません」と下を向き、目元に光るものをぬぐった。

 川崎Fのアカデミー(下部組織)時代からチョウ監督の教え子で、主将のMF永木亮太(26)はオフに届いたC大阪からのオファーも断ってチームに残留。「チョウさんと1年でJ1に復帰させたいという思いもあって、力になりたいと思ってこのチームに残った。達成感はすごくある」と笑顔。指揮官が会見で涙を見せたことを聞かされると「チョウさんは試合前のミーティングでもすごくモチベーションを上げてくれる監督。そういうミーティングがなければ毎試合タフな試合はできなかった」と誇らしげに胸を張った。

 大倉智社長(45)は「優勝したチームはJ1でもいいところにいっている。過去2回と違うところを見せたい」と話し、試合後にチョウ監督とかわしたとっておきの会話も披露した。「チョウさんが“来年オレ守ったりできないぞ”って言うから“守らなくていいですよ!攻めましょう!”的な話をしました」。基本に忠実に、奪って、走って、攻めるのが湘南スタイル。本当の勝負の舞台は来季のJ1にある。

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2014年10月11日のニュース