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本田 待望のセリエA初FK弾!日本代表合流へ弾み

[ 2014年10月6日 05:30 ]

キエーボ戦の後半、今季4点目のゴールを決め、祝福されるACミランの本田(右から2人目)

 ACミランの日本代表FW本田圭佑(28)が加入後、初のFK弾でチームを快勝に導いた。4日にホームで行われたキエーボ戦の後半33分に約25メートルの直接FKを決めて2―0の勝利に貢献。今季4点目で得点ランク首位に並んだ。アギーレジャパンの親善試合ジャマイカ戦(10日、デンカS)と同ブラジル戦(14日、シンガポール)に向けた日本代表合宿へ、最高の形で弾みをつけた。

【本田 日程と成績 セリエA動画 順位表 得点ランク】

 ホームのジュゼッペ・メアッツァに詰めかけた全てのサポーターが、その左足の破壊力を目の当たりにした。ゴール前やや左、約25メートルの位置。ボールは4枚の壁を越えて鋭く落ち、相手GKの手をはじいて左サイドネットに突き刺さった。本田にとっては2試合ぶりの今季4得点目。1月のACミラン加入後、公式戦初のFK弾で暫定ながら得点ランク首位となった。

 「早く(FKで)決めたいという思いもありました。セットプレーも今後、自分が任されるようになれば、継続してチームの得点源になれるように、頑張っていきたい」

 昨季まで主にFKキッカーを務めたイタリア代表FWバロテッリが開幕前にリバプールに移籍。時を同じくしてチームにはセットプレー専門コーチとしてジャンニ・ビオ氏が入閣した。ビオ・コーチはイタリアで「セットプレーの魔術師」と呼ばれる。これまでも所属クラブで結果を残してきた本田が、今季からはセットプレーで4830ものパターンを記録しているという専門家から指導を受けてきた。「付きっきりでレッスンと言いますか、指導をしてもらっている部分もある」。この日はFKの前にFWメネズとキッカーを奪い合うシーンもあったが「譲れるところではなかったんでね。彼がカカー(昨季まで在籍した元世界最優秀選手のブラジル代表MF)なら譲ってたかもしれないですけど」と冗談交じりに振り返り、ようやく手にした結果に満足げな様子を見せた。

 一夜明けの地元紙も絶賛の嵐だった。ガゼッタ・デロ・スポルト紙は1面で本田を自動車メーカーになぞらえ「ホンダに乗ってミランが進む」としてチーム最高点の7点を与え、トゥット・スポルトも「目覚めたミランはホンダに乗る」と7・5点の高評価をつけた。また、ガリアーニ副会長は「(来年1月の)アジア杯で彼が1カ月離脱することになるのは痛手」と指摘した。不振続きでピッチの内外で批判にさらされた昨季から、後半10分の先制点にも絡むなど、主軸へと成長した背番号10を取り巻く環境は変わった。

 6日には代表合流のため帰国。王国ブラジルなどとの親善試合に備える。アギーレジャパンが発足後2試合で勝利がない中、カルチョの国で精度を増したFKで本田が初勝利を呼び込む。

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