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本田 開幕2戦連発弾!オランダ語勉強が中盤連係強化に“即効”

[ 2014年9月16日 05:30 ]

パルマ戦の前半、2点目のゴールを決め、チームメート祝福されるACミランの本田

 ACミランの日本 代表FW本田圭佑(28)がセリエAで開幕から2試合連続ゴールを決めた。14日に敵地で行われたパルマ戦で右FWとして先発し前半37分にヘディング弾を決めるなど1得点1アシストの活躍。5―4の乱戦を制する原動力となった。昨季は14試合でわずか1得点2アシストに終わったが、今季は早くも開幕2戦2発。チーム内で存在感を増してきた。

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 敵地まで駆けつけたサポーターに、本田が欠かせない戦力としての姿を印象付けた。前半25分、相手DFと競り合いながら中央のボナベントゥーラに絶妙のパスを送り先制点をアシスト。そして最大の見せ場は1―1の前半37分に訪れた。

 右サイドバックのアバーテが攻撃参加。ニアに飛び込んだ味方にパルマ守備陣が気を取られた隙を見逃さず、本田はペナルティーエリア右からゴール正面に走り込んだ。フリーの状態でクロスを待ち受けると、ヘディングで勝ち越し弾。ラツィオとの開幕戦(8月31日)に続く2戦連発で連勝発進に大きく貢献した。

 「あれが継続して出せるようになれば、厚みのある攻撃が強豪相手にもできると思う」

 昨季はリーグ戦14試合で1得点。今季はわずか2試合で早くも自己記録を更新した。インザーギ監督は「彼は一流のプロフェッショナルで手本になる存在。過小評価されていたが、これで皆、気づいただろう」と称賛した。9日に横浜で行われた日本代表の親善試合ベネズエラ戦から中4日。イタリアに戻った10日から練習に参加した本田自身も「調整というところが一つのテーマだったんですけど、結果を出すことができた。一つ前に進めた」と自賛した。だが、目に見えるコンディションの改善だけが、好調につながっているわけではない。

 今季開幕前。本田は知人のオランダ人に連絡を取った。「オランダ語の言い回しを教えてほしい」。理由はオランダ代表デヨングと会話を交わすためだった。本田はVVVフェンロ(オランダ)とCSKAモスクワ(ロシア)に在籍した時も、その国の言葉を使いこなすことはなかった。ACミランでは加入前からイタリア語習得に励んできたが、オランダとロシアでは基本的に英語でコミュニケーションを図ってきた。だが、ミラン加入2年目で新たな挑戦。多彩な言語を操ってピッチ内外で会話することはチームメートの親近感を増幅させ、ピッチで信頼を勝ち取る要因にもなる。

 関係強化は攻守の要であるデヨングだけにとどまらない。昨季は本田が右サイドでボールを持っても周囲のフォローが少なかったが、今季はポリやアバーテらとの距離感が絶妙。本田も「連係が良くなっている?そうですね」とうなずいた。

 次節20日は3連覇中の王者ユベントスが相手だがピッチ内外で信頼を得た本田の快進撃は、まだまだ止まりそうもない。

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2014年9月16日のニュース