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不動のエースへ!武藤 まずはリーグ戦10発、そして新人最多得点へ

[ 2014年9月11日 05:30 ]

アギーレ1号だ!スポニチ本紙1面を手に笑顔の武藤

 FC東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)が、チームで得点を量産してアギーレジャパン定着を目指す。9日のベネズエラ戦では強烈な左足シュートでアギーレジャパン第1号となる代表初得点をマーク。注目度は増すばかりだが一夜明けたこの日も「謙虚さ」を忘れず、チームで結果を残し続けることを誓った。プロ1年目の今季リーグ8得点。新人最多得点13も視野に入る中、まずは13日のホーム神戸戦で結果を出す。

【J1順位表 得点ランキング】

 日産スタジアムを沸かせたベネズエラ戦から一夜明けて、武藤は既に前を見据え気持ちを切り替えていた。同じ日本代表の森重とともにチームに合流し、別メニューで調整。前夜は興奮もあって3時間ほどしか眠れなかったというが、疲れたそぶりはなし。周囲のフィーバーをよそに「初ゴールできたことはすぐに忘れないといけない。油断をすれば代表選考からも漏れてしまう」と冷静に振り返った。さらに「もう一度気持ちを引き締め直して、FC東京で結果を残すことにこだわりたい」ときっぱり話した。

 不安と期待が入り交じった初招集だったが、ウルグアイ戦で代表デビューを飾り、ベネズエラ戦で初得点。「スピードは通用する」と自信を付け「パスの正確性を上げないといけない」と明確な課題も見つけた。同年代の柴崎らとも親交を深め、ベネズエラ戦では互いに要求し合った。例えば左ポストを直撃した後半25分の本田のFK。柴崎からは「(こぼれ球を)詰めないといけない」と指摘されたという。実りの10日間だった。

 一気に高まった注目度。クラブもこの日、公式サイトのトップ画面を武藤の画像に切り替えるなど、その人気を後押しする。13日の神戸戦の前売りは10日現在で1万4000枚と伸び悩んでいるが、現役慶大生ストライカーが代表で脚光を浴びたことで一気に伸びることも予想される。武藤は「あまり騒がれるのは好きでない」と本音を漏らしたが、「注目されるというプレッシャーに負けたくない。そこで点を取ればヒーローになれる。プレッシャーを力に変えたい」と結果にはこだわっている。開幕前の目標の10得点まであと2点で、チームメートの渡辺千真が横浜時代の09年にマークした新人最多13得点の更新も視野に入ってきた。

 今後はさらにマークが厳しくなることも想定内。新たな壁を乗り越えてこそ飛躍があると信じている。モットーは両親、さらにフィッカデンティ監督からも口酸っぱく言われている「謙虚さ」。ひたむきに努力してチームで結果を残しアギーレジャパンでも揺るぎない地位を築く。

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