×

輝き戻った遠藤の“かじ取り” 万能パトリック加入でパスコース増

[ 2014年8月17日 10:50 ]

J1第20節 G大阪0―1名古屋

(8月16日 万博)
 連勝は止まったがG大阪が面白いサッカーを見せている。その原動力がパトリック、宇佐美であることに異論はない。ただボランチ遠藤にもスポットライトを当てたい。

 前半戦は左足首負傷の影響で調子が上がらなかった。W杯でも先発落ちして途中出場2試合にとどまった。だがブラジルでもパス成功率87%をマークしており、技術がさび付いたわけではない。G大阪での復調ぶりがそれを実証している。

 遠藤自身は「パトリックが入って選択肢が増えたことが大きい」と言う。名古屋戦でも遠藤のパスからパトリックが際どいシュートを放つ場面があった。7月に加入したパトリックは1メートル89と長身でフィジカルが強くボールを収められる上に、DFの裏を取るプレーが得意でパサーにとっては格好の標的になる。

 裏を狙われれば相手はラインを下げざるを得ず中盤にスペースができ、そこに宇佐美が入り込んで新たな標的になる。受け手が効果的な動きをするからこそ、出し手は決定的なパスを出すことができる。パスコースが増えたことで遠藤は輝きを取り戻したのだ。

 日本代表のアギーレ新監督は世代交代を進める意向を示している。遠藤は34歳。“リストラ”の対象になってもおかしくない年齢だが、プレーを見ている限り、まだまだ働き盛り。熟練の技を国際舞台から締め出すのはもったいない気がする。

続きを表示

2014年8月17日のニュース