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アギーレ監督 選手見極めは自分の目で「試合以外の行動も含めて見たい」

[ 2014年8月12日 06:32 ]

<ハビエル・アギーレ監督 会見>会見を行うハビエル・アギーレ監督

 日本代表のハビエル・アギーレ新監督(55)が11日、羽田空港着の航空機で来日して東京都内のホテルで就任会見。選手選考については「全ての選手に対してドアは開いている」と過去の実績は関係なく、自らの眼で選手を見極めると語った。

 【アギーレ監督と一問一答・1】

 ――まず一言を

 「W杯南アフリカ大会後に一度(日本代表監督に)声を掛けてくれたが個人的事情で受けられなかった。今回のW杯後に日本サッカー協会から再度アプローチが来て合意に至った。素晴らしい国、素晴らしい選手がそろっている中で指揮が執れることはうれしい。それと同時にユース世代の育成にも注目している。例えば五輪世代に目を配りながら、代表監督の責任を果たしたい。9月5日にウルグアイ戦があり、時間は足りないが、やる気に満ちあふれている」

 ――選手の選考で重要視する点は?

 「とにかく将来性のある選手を呼びたい。代表チームに入ることに意欲的、国を背負ってプレーする選手を選びたい。自分個人ではなく、チームに貢献し、献身的に関われる選手を選びたい」

 ――言葉の面をどうクリアしていくか?

 「言葉ができないことは障害ではない。ボールが共通語だ。言葉は話せなくても問題ない」

 ――日本と世界の差はどれほど?その理由は?埋めることができるか?

 「トップの国との違いというが、それは4~5カ国くらい。ドイツ、ブラジル、イングランド、スペイン、イタリア…。それは世界レベルのタイトルを獲ったことがあるかどうか。オランダはタイトルがない。日本もそう。素晴らしい選手がそろっているからといって強いことはない。トップとの違いはタイトルがあるかないかだけの違い」

 ――日本がブラジルW杯で勝てなかった理由は?

 「試合も見たが、過去について話すのは好きではない。前監督がつくったチームのことを話して誤解を招くのは嫌だ。ただ、私がつくりたいのは競い合い、切磋琢磨(せっさたくま)するチーム。相手がどうであれ最後まで競い合い、全力で戦えるチームをつくりたい」

 ――日本の魅力は?決断理由は?強化に必要なポイントは?

 「オファーの内容が真摯(しんし)だった。ロシアW杯を目指して頑張りたいというものだったし、そのプロジェクトに関わることが魅力的だった。南アフリカの時、そして4年後に声を掛けてくれたのは日本が自分に対して真面目に考えてくれているから。日本はメキシコに似ていると思っている。規律を重んじ、何よりもボールを大切にして守備をしっかりして、攻撃とも良いバランスを保つ。ボールはどこの試合でも選手の前にある。それを共通語にして競い合う力を伸ばしていきたい」

 ――4年間のテーマをキーワードで教えて?

 「スペイン語と同じニュアンスで伝わるか分からないが、コンプロミソ(義務、責任、約束などの意味)だ」

 ――欧州組もいるが、視察をどうするのか?

 「とにかく自分で見ることを重要視したい。全ての選手に対してドアは開いている。国内、外国、全ての選手。オブザーブして選手のスタイルや技量を分析したい。試合中だけではなく、試合以外のところの行動も含めて見たい。選手選考のプロセスは時間がかかる。次の試合に選んでも、その選手が長期呼ばれるというわけではない。観察しながら自分のチームをつくりたい。近い公式戦は1月のオーストラリアのアジア杯だが、それを見据えながら選手を見極めたい」

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