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新監督は柔軟思考&責任感の持ち主“ベテラン再生”実績も

[ 2014年7月25日 06:05 ]

2010年、メキシコ代表の練習でのブランコ(左)とアギーレ氏

アギーレ氏 日本代表監督就任

 アギーレ氏は義理堅い一面もある人物だ。現役時代の86~87年、オサスナと4年契約を結んだが、1年目に腓骨(ひこつ)、脛骨(けいこつ)を骨折する重傷を負った。すると「このままではただで給料をもらってしまう」と自ら契約解除を申し出たという。引退後の02~06年には、そのオサスナに監督として戻り、チームに安定期をもたらした。

 今回の代表スタッフ人事には柔軟な姿勢が表れている。日本協会との契約交渉の経緯で、16年リオデジャネイロ五輪代表監督を務める手倉森誠監督(46)の入閣が内定したほか、日本人のテクニカルコーチ、コンディショニングコーチを起用することで合意した。テクニカルスタッフには和田一郎氏の“続投”が有力。コンディショニングコーチは今後、人選を進めていくことになる。

 外国人監督はスタッフもファミリー意識が強く常に同じメンバーが大所帯で行動を共にするケースが多いが、今回、アギーレ氏が帯同するスタッフはザック政権より1人少ない3人。“和洋折衷”を受け入れ互いの良さを融合し日本人スタッフの国際化にもつなげていく。

 関係者によれば選手の選考も柔軟だ。メキシコ代表監督として臨んだ10年W杯南アフリカ大会では、周囲に批判されながらも当時37歳の大ベテラン、FWブランコを復帰させチームを見事に16強に導いた。「ベテラン再生」も得意分野だ。若手に偏重したザッケローニ監督とは異なる点だ。新たな指揮官は柔軟な思考とあふれる責任感を持ち合わせている。

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2014年7月25日のニュース